和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2022年01月24日(月)

「県内への移住者」

 県内への移住世帯が増えている。2018年度は158戸、244人となり、75戸、116人だった13年度から5年連続増である▼若い人の移住が増えているのも心強い。県が奨励金を出す事業を始めた15年度は52戸、16年度は63戸、17年度は80戸と増え、事業が終了した18年度も62戸を数えた▼県内では大半の市町村が人口減に見舞われ、高齢化も進んでいる。働き盛りの若手が減っており、地域の自治活動や消防活動を維持するにも苦労が絶えない▼空き家も増えている。昨年10月現在のまとめでは、県内には9万8千戸。空き家率は20・3%となり、全国で2番目の高さだった。この5年間に1万2千戸も増えており、地域の暮らしに支障が出ることも懸念される▼そういう状況を突破するには(1)出生率のアップ(2)県内で育った人たちが県内で働く(3)県内への移住促進―などが考えられる。しかし、それを政策として押し付けるには無理がある▼ならばどうするか。答えは若い人たちがこの地の暮らしに幸せを感じられることにあるのではないか。例えば朝起きて今日も頑張ろうと思えること、夕方、互いにお疲れさまといって仕事を終えること。農家なら自分の産品が褒められること。そういう人と人とのつながりから幸せを感じることができる。そこから道が開けるのではないか▼田辺で暮らすようになって15年。僕は日々、この地の魅力を感じながら暮らしている。(石)