和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2020年11月25日(水)

グリーンツーリズム拠点に 上富田で農家レストラン開業

農業体験もできる農家レストランをオープンした田上太輝さんと有沙さん夫妻(和歌山県上富田町市ノ瀬で)
農業体験もできる農家レストランをオープンした田上太輝さんと有沙さん夫妻(和歌山県上富田町市ノ瀬で)
 和歌山県上富田町市ノ瀬に今月、農家イタリアン「sorriso(ソリッソ)」がオープンした。オーナーシェフの田上太輝さん(34)が自ら育てた野菜や果実を使った料理を提供するだけでなく、栽培や収穫、料理の体験ができるグリーンツーリズムの拠点として、地元の活性化に貢献したいという。


 田上さんの農園ではナスやキュウリ、カボチャなどの野菜から、梅、ミカン、米など幅広く栽培している。レストランでは自家栽培の野菜や果実を中心にしたサラダやパスタ、生地に米粉を加えたピザなどをメニューにしている。

 田上さんは土木関係の会社に就職していたが、実家が兼業農家で、農地も資材もあったことから農業に転身。農業だけでは収入が少ないため、付加価値を高めるため6年前に農家レストランを田辺市内で開業した。経営する中で、農業を中心に地元を盛り上げたいという思いが強まり、農園に近い市ノ瀬に移転した。

 農業も料理も一から始めた。毎日が発見や感動の連続で、多くの人にこの楽しさを味わってもらいたいと、グリーンツーリズムに着目した。都市部からの観光客はもちろん、農業に触れたことのない地元の人や食育に関心の高いファミリー層などもターゲットにしている。

 「例えば、ナス一つとってもいろんな種類があって、色や形、味、調理法も違う。順調に育って光沢を放つナスを見たら感動する」と話す。ソリッソはイタリア語で「笑顔」の意味。田上さんは「収穫して食べる体験を通じ、笑顔になる人を増やしたい」と話している。体験は予約制で、少人数から始める予定。

 レストランは、田上さんの祖父が営んでいた葉タバコの乾燥小屋を大規模に改修した。越屋根(屋根の上部に付いた小さな二重屋根)が特徴。煙抜きのためにあったもので、採光の効果もある。室内は建設当初の柱や土壁、乾燥状態を確認するためにあった小窓などを生かしつつ、明るい空間に仕上げている。

 ランチは午前11時~午後2時、ディナーは土、日曜の午後5時~8時(平日は予約制)。火曜と第1水曜が定休。上富田町市ノ瀬1772の9。問い合わせはソリッソ(0739・34・2846)へ。