和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2020年11月26日(木)

土産物の売り上げ急増 紀南の観光地でクーポン特需

観光客が土産の買い物などで使う「Go To トラベル」のクーポン
観光客が土産の買い物などで使う「Go To トラベル」のクーポン
地域共通クーポンのポイント
地域共通クーポンのポイント
 政府の観光支援策「Go To トラベル」事業で、観光地で買い物や飲食に使える「地域共通クーポン」の利用が10月から始まり、和歌山県紀南地方の土産物店や菓子店が売り上げを増やしている。各店とも「想像以上の効果」と歓迎しており、来年1月末までとなっている期間の延長を望む声が上がっている。

 クーポンは「トラベル」の旅行代金の15%(上限1泊1人6千円)が付与される。宿泊の場合は当日と翌日、日帰りの場合は当日のみ有効で、利用エリアは旅行先と隣接の都道府県。そのため、帰路に就く前の「駆け込み需要」が目立つという。取扱店がまだ少ないこともあり、1店に客が集中する傾向もある。

 銘菓「かげろう」の製造・販売で知られる「福菱」がカフェを併設する白浜町の本店は連日、観光客らでにぎわっている。客全体の半数ほどがクーポンを利用しているという。同社の商品は町内の宿泊、観光施設でも取り扱っており、最近は製造量を増やしている。

 23日に福菱を訪れていた東京都内の60代女性は「夫と2人で県内で3泊し、クーポンは計3万6千円分だった。ちょっと使いづらい点もあるが、旅行する側としてはラッキーだと思う」と話した。

 同町の三段壁にある観光施設「三段壁洞窟」でも、クーポンの利用が多い。紙・電子のどちらも使えるようにしており「来場客の3分の1は利用している。想像以上で、全体の底上げにもつながっている」と歓迎している。

 デラックスケーキで知られる田辺市湊の菓子店「鈴屋」もクーポン利用者に人気だ。当初は取扱店の申請をしていなかったが、クーポンの配布が始まると、5日間連続で「使えますか」と問い合わせがあり、急きょ対応した。

 「トラベル」事業のサイトで取扱店として地図に表示されると、さらに客が増え、白浜町や同市本宮町の観光客も訪れるようになったという。鈴屋は「菓子は自分用にも、手土産にもなるので、需要が高いのではないか」とみている。

 JR紀伊田辺駅前の田辺市街地活性化施設「タナベエンプラス」でも1階のアンテナショップの売り上げが急増した。電車の待ち時間に立ち寄り、クラフトビールや梅酒、雑貨などを購入する人が増えたという。運営する南紀みらいは「クーポンがきっかけで地元産品を知ってもらい、リピーターになってもらえたらうれしい」と期待している。