和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2020年12月02日(水)

コロナの診療体制11月から見直し 和歌山県、インフルと同時流行に備え

和歌山県庁
和歌山県庁
 和歌山県は11月から新型コロナウイルス感染症への診療体制を一部見直す。今後、インフルエンザが流行し、発熱患者が多数発生した場合でも、新型コロナの診療体制に支障が出ないようにするためだ。発熱などがある人は、かかりつけ医を受診する前に予約、新型コロナの対応が可能な県指定の医療機関への受診を促す。さらに、新型コロナの検査可能件数を最大5倍に増加させる。

 県はこれまで、新型コロナ感染が疑われる患者がかかりつけ医を受診する際、予約を求めていなかった。しかし、インフルエンザが流行すれば、発熱患者の増加が予想されるため、円滑に新型コロナの検査につなげるようにする。

 患者は、発熱などがあれば11月からは、かかりつけ医などに受診の予約をする。新型コロナの診療と検体採取が可能として県が指定した「診療・検査医療機関」(現在約280機関)であれば受診できる。

 一方、予約しようと連絡した先が「診療・検査医療機関」でない場合は、診療や検査が可能な医療機関への紹介や案内を受ける。どこが「診療・検査医療機関」に当たるかは公表しないといい、かかりつけ医がいない場合は保健所などに相談してほしいという。

 また、インフルエンザ流行に備え、新型コロナの検査可能件数を、1日当たり775件(10月1日現在)から、最大で3808件にできるよう体制を整える。インフルエンザと新型コロナは症状が似ており、検査しないと判別が困難なため。

 3808件の内訳は、県や和歌山市の衛生研究所が286件、病院が652件、民間検査機関が2870件となる。

■市町村や看護協が支援 集団感染時の保健所

 新型コロナの集団感染が発生した際、県立保健所職員が新規感染者の行動履歴調査や健康観察など感染拡大防止に専念できるよう、他の保健所からだけでなく、必要に応じて市町村や県看護協会からも支援を受ける体制を11月から開始する。

 クラスター(感染者集団)の発生など、感染が拡大した際、現状では他の保健所の職員が支援している。しかし、今後、県内の複数地域で同時発生する可能性も否定できないため、市町村から保健師、看護協会から看護師の派遣が受けられる体制を備えることにした。これに伴って看護協会は、病院などに勤務していない看護師の登録制度を設けた。

 保健師や看護師は、保健所で、退院した感染者や濃厚接触者の健康観察、電話相談、PCR行政検査の補助などを支援する。