和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2021年02月28日(日)

「心から寄り添って」 犯罪被害者支援で講演

犯罪被害者支援の県民フォーラムで講演する「全国被害者支援ネットワーク」の平井紀夫理事長(3日、和歌山市で)
犯罪被害者支援の県民フォーラムで講演する「全国被害者支援ネットワーク」の平井紀夫理事長(3日、和歌山市で)
 和歌山県と県警は3日、犯罪被害者支援について考える「県民フォーラム」を和歌山市で開いた。犯罪被害者でもある全国被害者支援ネットワークの平井紀夫理事長が講演し「被害者には心から寄り添ってほしい」と呼び掛けた。

 県は4月「犯罪被害者等支援条例」を施行。犯罪により重大な被害を受けた人に対し、経済的負担軽減を目的に生活資金として最高100万円を無利子で貸し付け、弁護士への相談費用を県が負担するという、いずれも都道府県で神奈川県に次いで2例目となる制度を新設した。今回のフォーラムには県や県警、市町村、和歌山弁護士会関係者や犯罪被害者支援員ら約170人が出席した。

 平井理事長は20年ほど前、長男が中国北京で殺害された経験に触れ「被害者は悲しみ、苦しみ、怒り、自責の念、絶望感など自分ではどうしようもない状態に突然、加害者から陥れられる。自立に向かって立ち上がっていくために、心から被害者に寄り添ってほしい」と話した。

 事件後、職場で「頑張ってくださいね」と言われたり、家族が近所で「お元気ですね」と声を掛けられたりしたことが、大きなショックになったという。「どうしてと思うかもしれないが、それが被害者の心情」と周囲の何げない一言が傷つけてしまう現状があるという一方、多くの助けや励ましも受け、力になったとも話した。