和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年04月20日(土)

白い花から甘い香り 樫野埼灯台周辺にスイセン

樫野埼灯台の周辺で咲いているスイセン(22日、和歌山県串本町樫野で)
樫野埼灯台の周辺で咲いているスイセン(22日、和歌山県串本町樫野で)
 和歌山県串本町樫野にある樫野埼灯台周辺で、町の花に指定されているスイセン(ヒガンバナ科)が咲いている。白い花が潮風に揺れ、甘い香りを漂わせている。

 日本初の石造り灯台として1870年に完成した樫野埼灯台の建設に携わったイギリス人技師、リチャード・ヘンリー・ブラントンがふるさとを懐かしんで、この場所にスイセンを植えたのが始まりとされている。国の文化審議会は11月20日、この灯台を国史跡に指定するよう文部科学大臣に答申している。

 町はボランティアの協力を得て1987~2004年にニホンスイセン約10万本、セイヨウスイセン約2万本の計約12万本を植えた。その後、株が密集して花があまり咲かなくなったため、住民らと協力して16年度から植え替え作業もしている。例年1月中旬に見頃を迎えている。