和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2021年02月26日(金)

中辺路踏破し大辺路へ 龍神の「歩こう会」17年

波打ち際を歩く参加者(12月6日、和歌山県すさみ町里野で)
波打ち際を歩く参加者(12月6日、和歌山県すさみ町里野で)
安居の渡しで仏坂に向かう(2018年3月、和歌山県白浜町安居の日置川で)=龍神スポーツクラブ提供
安居の渡しで仏坂に向かう(2018年3月、和歌山県白浜町安居の日置川で)=龍神スポーツクラブ提供
新宮市熊野川町から田辺市本宮町に向かって「小雲取越」を歩く(2014年8月、和歌山県新宮市熊野川町で)=龍神スポーツクラブ提供
新宮市熊野川町から田辺市本宮町に向かって「小雲取越」を歩く(2014年8月、和歌山県新宮市熊野川町で)=龍神スポーツクラブ提供
 和歌山県田辺市龍神村の総合型地域スポーツクラブ「龍神スポーツクラブ」(冨田進代表)の「歩こう会」が17年続いている。地元を歩いた後は世界遺産の熊野古道中辺路を踏破、現在は大辺路を田辺市から串本町までたどり、新宮市(熊野速玉大社)を目指している。


 2003年にクラブの設立準備委員会を立ち上げた時、親子で参加できるイベントをつくろうと、歩こう会を始めた。会員の交流や健康増進を目的に年5回程度、有料で開いており、龍神村内外の子どもから高齢者まで毎回平均20人ほどが参加している。

 冨田代表によると、当初は龍神村のことを知るために、地元の名所旧跡や旧道などを歩いた。龍神村内の主要な所はほぼ歩き、次は熊野古道を歩こうと計画。滝尻王子(田辺市中辺路町)をスタートして、約6年かけて熊野那智大社(那智勝浦町)にたどり着いた。

 5年前からは大辺路を歩いており、田辺市北新町の「道分け石」からスタート。同市から白浜町、すさみ町、串本町と歩き「安居の渡し」に乗り、仏坂や長井坂も歩いた。

 今月6日には、すさみ町江住の「道の駅すさみ」から串本町のJR田子駅まで約12キロを歩いた。国道42号と重なる部分が多かったが、途中で串本町との町境に近いすさみ町里野の浜に出ると、参加者はリュックを降ろして潮の香りに触れながら休憩した。

 参加者の一人で中辺路も最初から最後まで歩いた龍神村東の千葉浩志さんは「山間部の中辺路の古道も良かったが、いつも住んでいる所も山に囲まれているので、海沿いを歩く大辺路のコースは雰囲気がいい」と話した。

 クラブでは毎回スタッフが下見をして、安全を確かめたり距離や時間を確認したりして準備している。今年は参加者数を減らすなど、新型コロナウイルス感染の防止対策を取りながら開いた。

 冨田代表は「歩いていると、地元の人と会話をすることがあり、その土地の暮らしや歴史を教えてくれる。歩いてみて初めて分かることもあり、続けていきたい」と話している。

 大辺路を歩き終わった後は、高野山から龍神村を通り熊野本宮大社に通じる古道「奥辺地」を歩く計画。また、毎年1月は神社への初詣が恒例になっており、来年1月10日には、かつらぎ町の丹生都比売神社に参拝し、高野山に至る世界遺産の町石道を歩く予定にしている。