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全国高校総文祭に出品 神島の山田さん、熊野の森山さん

(上から)神島高校1年の山田瑠奈さんと作品「放課後の…」、熊野高校2年の森山碧さんと作品「境界」
(上から)神島高校1年の山田瑠奈さんと作品「放課後の…」、熊野高校2年の森山碧さんと作品「境界」
 7、8月に和歌山県内で開かれる第45回全国高校総合文化祭(紀の国わかやま総文2021)の美術・工芸部門に、田辺・西牟婁から神島1年、山田瑠奈さん(16)の平面作品と熊野2年、森山碧さん(17)の立体作品が出品される。


 昨年12月下旬の県高校総合文化祭に集まった県内の高校美術部員の作品の中から、出品される平面5点、立体2点が選ばれた。出品作品の選出方法が希望制から審査制に変わって5年目で、神島と熊野はいずれも5年連続で選ばれた。

 山田さんの作品は油彩画「放課後の…」(F50号)。学校の階段を上り切った所から見下ろすように立つ1年生女子美術部員2人を後ろから描いた。題名の「…」は、題材の写真を撮った時は部活動が始まったばかりで、打ち解けていなかった2人の距離感を表している。

 初めての油絵で、油彩の描き方を学びながらの制作だった。題材探しを含め4カ月かけて描いた。

 山田さんは「油絵の具で思った色を出したり、壁などの立体感を表現したりするのは難しかった。床の反射がうまく描けたと気に入っている。県からの出品者のうち唯一の1年生なのでうれしい」と話している。

 森山さんの作品は「境界」。全体的に「目」をイメージしているほか、真ん中を境に上下に分かれているように見えるため「境界」と付けた。

 厚紙を使い、別の題材で作品の形を模索していたところ、たまたまできたひし形が目のように見えたのが作品の形の基になった。

 建築用の断熱材パネルを切り貼りし、金属調に着色している。幅1メートル、奥行き55センチ、高さ45センチ。制作期間は約5日間。イメージ通りの形になるように調整するのが難しかったという。

 森山さんは「初めて制作した立体作品だが、イメージ通りにできた。今後も見た目が複雑な立体作品をシリーズものとして続けて作っていきたい」と創作意欲を燃やしている。

 全国高校総文祭は「文化部のインターハイ」と呼ばれる高校生の文化の祭典。毎年、各都道府県が持ち回りで会場となる。和歌山県での開催は初。美術・工芸部門は7月31日~8月4日、和歌山市の県立近代美術館や県民文化会館で開かれる。

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