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広がるペット防災 県内でも講習会

ぬいぐるみを使ってペットの救急法を実習する講習会の参加者(和歌山市で)
ぬいぐるみを使ってペットの救急法を実習する講習会の参加者(和歌山市で)
 飼い犬や猫を災害などから守る「ペット防災」の注目度が高まっている。全国で講習会が開催されており、今年から和歌山県内でも始まった。飼い主にとってペットは家族同然。講習会では大切なペットを失わないように、日頃からの備えの大切さを伝えている。

 阪神大震災では、飼い主とはぐれてがれきの中をさまよったり、倒壊した家屋で飼い主を待ち続けたりする犬や猫が多かった。以降の大規模災害でもペットの被災がたびたび課題になったが、対策はあまり進んでいないという。

 全国の講習会で講師を務める救急救命士で、内閣府認定の地域防災マネージャーでもある山本大樹さん(39)=東京都=は「ペットを守るために必要なのは、飼い主が無事でいること」と訴える。

 10日に和歌山市であった講習会でも「住宅の耐震化や家具の固定は必須。食料は1週間程度備蓄する。特別なことはない。日常の防災対策が、ペットを守ることにつながる」と強調した。

 災害時はペットと一緒に避難する「同行避難」が基本。ただし、避難所内で一緒に過ごす「同伴避難」は認められていないケースが多いという。「自治体も課題と感じているが、まずは人の避難を優先させる。互いに歩み寄り、より良い対策を考えることが大事」と呼び掛ける。

 飼い主はまず避難先を複数考えておく必要がある。避難所や在宅避難、車中泊以外の選択肢として、一時的に預かってもらえる知人宅や施設、安全な屋外避難場所を探しておくことを勧める。「ケージに入ることや、預け先に慣れさせておくことも大事」と指摘した。

 自治体側にもできる対策がある。岡山県の総社市や倉敷市ではペット同伴の避難所を設置した。「さまざまなルール作りをし、獣医の巡回など協力体制があってできた。地域により条件は異なるが、参考になる事例は多いはず」と話す。

 講習会では救急法の実習もある。災害や事故の現場ではペットの救助や処置が後回しになる恐れがあり、飼い主の対応が重要になる。ぬいぐるみを使って心臓マッサージや動物病院への搬送法などを学ぶ。

 受講した和歌山市の30代自営業女性は「(小型犬の)トイプードルを飼っているけれど、災害時にどうすればいいか不安だった。避難先の候補はいくつかあるので、早速相談したい」と話した。

■3月20日に講習会

 ペット防災の講習会が3月20日正午から、和歌山市北出島の県勤労福祉会館プラザホープである。

 講習は救命救急を学ぶ「ベイシック&アドヴァンス」が正午~午後2時半、自然災害発生時にペットと自分の身をどう守るのかを学ぶ「ERT」が午後2時半~4時半。定員は先着18人。

 申し込み、問い合わせはペット防災救急研究会ホームページ(https://dogcat-petsaver.com/)へ。

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