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感染したのに抗体陰性の人も 和歌山県調査、コロナ再感染の可能性も

和歌山県庁
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 和歌山県は16日、新型コロナウイルスの感染が確認された男女29人に行った抗体検査のまとめを発表した。発症から10カ月後も抗体を保持(陽性)していた人がいた一方、無症状や軽症で経過した人の中には陰性の人もいた。県福祉保健部の野尻孝子技監は「一度感染した人も再感染する可能性があり、しっかりした感染予防対策が必要。ワクチン接種もした方がいいのではないか」と話した。

 県がひだか病院(御坊市)の協力を得て、同院を受診した29人を調べた。複数回にわたって検査した人もおり、43件のデータを得た。

 このうち、肺炎となった人は23件検査し、すべてが抗体陽性となった。一方、軽症だった人は16件中陽性14件、陰性2件、無症状だった人は4件中陽性1件、陰性3件だった。

 肺炎となった人については、発症から10カ月後に検査した3件とも抗体陽性となった。ただ、今回の調査では10カ月が最長だったため、野尻技監は「この後どこまで(抗体が)続くのか分からない。肺炎になった人もしっかり感染防止対策をすべきだ」と話した。

 検査数が少ないことから、解釈には注意も必要だとした上で、今後、抗体陽性がどの程度持続するか、症状の程度によって違うかなどを調べたいとしている。

■抗体保有率0・41% 外来患者を無作為検査

 県は、昨年10月12日~11月4日に、県内2病院の外来患者493人を対象に、新型コロナウイルスの抗体があるか調べたところ、2人が陽性となったことも発表した。抗体保有者の割合は0・41%だった。野尻技監は「わずかながら(県が把握した以外にも)感染が広がっている可能性は否定できない。ただ、非常に少ない」との見方を示した。

 紀北と紀中の計2病院を受診し、採血をした20歳以上の人に同意を得て、東京大学先端科学技術研究センターが精密検査。その結果、紀北では294人中1人、紀中では199人中1人が陽性だった。

 昨年6月にも紀北、紀中、紀南の計3病院で計3千人を対象に調査した。そのときは計5人が陽性となったが、同センターの精密検査で全員が陰性となっていた。

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