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引退の105系電車に感謝 鉄道ファンが横断幕設置

横断幕を設置した畑上耕三さん(9日、和歌山県串本町西向で)
横断幕を設置した畑上耕三さん(9日、和歌山県串本町西向で)
引退する105系電車(2020年3月、和歌山県田辺市新庄町で撮影)
引退する105系電車(2020年3月、和歌山県田辺市新庄町で撮影)
 和歌山県串本町西向の線路脇にある空き地に「105系電車ありがとう お疲れ様でした。さようなら」と書かれた横断幕(縱1メートル、横4・2メートル)が登場した。

 設置したのは西向に住む畑上耕三さん(78)。12日で引退する105系電車に感謝の気持ちを伝えようと、自分で作った。1981年に当時の国鉄が製造した105系電車は、98年から、紀勢線の紀伊田辺―新宮間を運行している。

 畑上さんは鉄道ファン歴約70年で、全国規模の鉄道愛好者団体「鉄道友の会」に所属して58年。これまで北海道から九州まで各地に足を運び、さまざまな電車に乗ったり、写真撮影をしたりしてきたという。

 横断幕を設置した場所は、姫―古座駅間にある畑上さん所有の空き地で、新宮方面へ向かうと左手に見える。近くにある鉄橋には、105系電車の最後の勇姿を写真に収めようと連日、鉄道ファンが訪れているという。

 運行の最終日、姫―古座駅間で105系電車に乗る予定の畑上さんは「105系は廃車になるようだ。鉄道ファンとしては少し寂しい心境。地域の足として地道に頑張ってくれた」と話している。

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