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大日山周遊ルートを体験 田辺市本宮町で春の古道歩き

周遊ルートの整備を目指して観光協会などが道普請に取り組んだ古道を歩くウオークイベントの参加者(28日、和歌山県田辺市本宮町渡瀬で)
周遊ルートの整備を目指して観光協会などが道普請に取り組んだ古道を歩くウオークイベントの参加者(28日、和歌山県田辺市本宮町渡瀬で)
 和歌山県田辺市本宮町の世界遺産熊野本宮館は28日、元プロテニスプレーヤーの森上亜希子さん(41)と一緒に、大日山(標高369メートル)の周囲にある熊野古道「大日山周遊ルート」を歩く催しを開いた。この日は雨の影響で、予定していた行程の一部のみになったが、県内各地から参加した34人が春の古道歩きを楽しんだ。


 「大日山周遊ルート」は熊野本宮館を出発し、本宮町の請川や渡瀬を経て湯の峰温泉に至り、熊野古道「大日越」を通って熊野本宮館に戻ってくるルート。熊野本宮観光協会などが道普請に取り組み、周遊ルートの整備に取り組んでいた。

 熊野本宮館では毎年、森上さんと熊野古道を歩く催しを開催。この日は同館前で開会式があり、森上さんが「久しぶりの熊野古道でわくわくしながら来た。昨年はコロナ禍で、皆さんと歩くことができなかった。今日はサクラの花を感じながら皆さんと一緒に歩けたら」などとあいさつ。見送りに来た熊野本宮大社の九鬼家隆宮司(64)も「楽しく歩いていただきたい」と呼び掛けた。

 当初は午後3時ごろまでかけて約9・1キロを歩く予定だったが、悪天候が予想されたため、渡瀬で引き返す約5キロに短縮。参加者は熊野本宮語り部の会のメンバーの案内で出発し、観光協会などが道普請をした古道などを歩いた。午前11時半ごろに熊野本宮館に戻った後は、森上さんらのトークショーもあった。

 田辺市龍神村から参加した男性(66)は「新聞で道普請に取り組んだと知り、歩いてみたいと思って参加した。初めて歩いたが、雰囲気の良い古道。距離もほど良いし、出発地点に戻って来られる周遊ルートは魅力。今日は最後まで行けなかったので、次は一周したい」と話していた。

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