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【詳報】病床使用率が7割超 和歌山県、2日間でクラスター4件

和歌山県庁
和歌山県庁
 和歌山県は10日に23人、11日に28人が新たに新型コロナウイルスに感染したことが分かったと発表した。2日間で新たにクラスター(感染者集団)を4件認定し、うち2件はカラオケ関係。11日時点の入院者は過去最多の240人で、確保している病床数330床に占める使用率は72・7%と初めて7割を超えた。

 2日間で感染が発表された人は、保健所管内別に和歌山市35人、岩出5人、橋本4人、田辺と海南が3人ずつ、御坊1人。

 このうち、4人は和歌山市古屋のカラオケができる店「歌謡スタジオKOYA(こや)」の従業員と来店者。同店では、これまでに発表された人を含む計7人の感染が分かった。和歌山市元寺町のカラオケ店「うたごえホール ギン・パリー」では、過去に感染が発表された8人が従業員と来店者だったことを確認した。

 県は2店とも新たにクラスターと認定。「KOYA」に3月26日~4月6日、「ギン・パリー」に3月25日~4月5日に来店した人は、最寄りの保健所に速やかに連絡するよう呼び掛けている。

 3月下旬に県内であった会議後の食事会では、参加者6人のうち5人の感染が判明した。岩出市のサービス付き高齢者向け住宅「バナナホーム金池」では、これまでに発表した人を含め職員と入居者計5人の感染が分かった。県はこれら2件もクラスターに認定。県内のクラスターは37件となった。

 県がすでにクラスターに認定している同市中之島のカラオケ喫茶「ハッピー」では新たに4人の感染が判明。県内のクラスターとして過去最多の22人となった。

 一方、田辺保健所管内では在住者3人の感染を確認。県外でカラオケや飲食をした60代自営業男性は重症。同居家族の60代女性は無症状、男性が県内の飲食店でカラオケした際に同席し、一緒に食事した知人の60代女性は病状が安定している。

 このほか、県庁管財課に勤務する50代女性職員の感染も判明した。県民と接触する業務はしていないという。

 カラオケで感染したと推察される人は、クラスター以外を含め、4日以降の8日間で53人に上る。このことについて、県福祉保健部の野尻孝子技監は「大勢を集めたイベントがきっかけで、(その参加者が)複数の店を利用して広がったのではないかと推察する。元気な高齢者を中心としてカラオケをされているが、中には酸素投与に至っている人もいる」といい、注意を呼び掛けている。

■「感染爆発段階」 和歌山、橋本管内

 感染状況の指標の一つ、直近1週間の人口10万人当たり感染者数は、過去最多の21・5人で「ステージ3」(感染急増段階)の基準15人を上回っている。和歌山市は32・3人に上昇。一時は40人を超えていた橋本保健所管内は28・6人まで下がったが、いずれも「ステージ4」(感染爆発段階)の基準25人を上回っている。

 県内で感染が確認されたのは累計で1549人。これまでに感染が発表された人のうち新たに16人が変異株によるものと判明。変異株感染者は151人となった。

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