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コロナ影響し利用者落ち込む みなべ町のうめ振興館

みなべ町の梅の情報発信拠点である道の駅「みなべうめ振興館」(和歌山県みなべ町谷口で)
みなべ町の梅の情報発信拠点である道の駅「みなべうめ振興館」(和歌山県みなべ町谷口で)
 和歌山県みなべ町が運営する道の駅「みなべうめ振興館」(みなべ町谷口)の2020年度の利用者数は2万2962人。前年度と比べて7878人(約26%)減った。夏や秋は政府の観光支援策「Go To トラベル」効果もあって前年度より増えた月もあったが、全体では新型コロナウイルスの感染拡大が響いた。


 近年の利用者数は、紀の国わかやま国体や「みなべ・田辺の梅システム」の世界農業遺産認定、梅の機能性PR効果などから増え、18年度は過去最高の3万2142人になった。しかし、19年度は3万840人と減って、20年度はさらに落ち込んだ。

 20年度は月別でみると、4月が771人(前年度比32%)、長く休館した5月が411人(同13%)と低迷。6月は1980人(同84%)と回復し、7月2087人(同105%)、8月3106人(同114%)などと前年度比100%を超え、10月には2360人(同141%)に増えたが、その後減り、観梅シーズンの2月は3059人(同46%)になった。

 大人2万965人(前年度比6676人減)、子ども1982人(同937人減)、外国人15人(265人減)だった。

 町内の宿泊、日帰り客数(1~12月)は、20年は39万7660人で、19年の67万2010人から27万4350人の減、約6割となった。新型コロナの状況、緊急事態宣言で休館した施設があるなどし、団体客や外国人観光客が減ったという。

 20年度、教育旅行誘致促進事業補助金の申請件数は教育旅行で76件、合宿で31件の計107件(うち15件は事業中止)だった。新型コロナの影響で修学旅行先を県内に変更するところがあったり、町も補助の増額をしたりし、延べ宿泊者数は19年度4018人に対し、7238人と増えた。

 町うめ課は「新型コロナさえ収まってくれれば、昨年の7~11月の状況をみても出掛けたいという気分から訪れてくれるようになると思う。うめ振興館は本年度、2階の展示を改修したり、3階にフリースペースを設けたりし、魅力ある場所づくりをしたい。本年度は御坊日高教育旅行誘致協議会が発足して、初年度となるので、新たなスタートを切りたい。新型コロナの状況にもよるが、可能となれば、県外に出て町の梅や観光PRも以前のように展開したいと考えている」と話す。

■備長炭振興館も減

 同町が運営する紀州備長炭振興館(みなべ町清川)の20年度の利用者数は1511人だった。19年度4979人の3割程度まで減った。

 同館によると、19年度は特に、田辺市の紀州備長炭記念公園へのアクセス道が通行止めとなり、外国人客などが備長炭振興館に流れたことで前年度から増えたとみられるが、それ以前は、18年度3067人と年間3千人くらいだったといい、それと比べると20年度は半減した。新型コロナの影響で団体客が減ったのが要因という。

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