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津波避難タワー完成 田辺、白浜の3地区で落成式

雨風をしのげる屋内避難スペースを設けた津波避難タワー(和歌山県田辺市紺屋町で)
雨風をしのげる屋内避難スペースを設けた津波避難タワー(和歌山県田辺市紺屋町で)
白浜町のタワーの屋上部分。いすにもなる収納庫を設置している(和歌山県白浜町中で)
白浜町のタワーの屋上部分。いすにもなる収納庫を設置している(和歌山県白浜町中で)
 南海トラフ巨大地震の想定に基づく「津波避難困難地域」を解消するため、和歌山県の田辺市や白浜町は、津波避難タワーを整備している。このうち3地区の落成式がこのほどあり、住民らが完成を祝った。

 田辺市内で完成したのは、紺屋町と文里1丁目で建設していたタワー。いずれも鉄骨造りで、雨風をしのげるようタワー上部に屋内避難スペースを設けている。

 収容人数は、いずれも約280人。階段やスロープを使って上がることができる。

 屋内避難スペースの高さは紺屋町が9・9メートル、文里1丁目が11メートル。津波が建物などに当たって上昇する分を加えた「基準水位」より3メートルほど高く設定している。備蓄倉庫や簡易トイレスペース、ベンチなどを設置。太陽光発電設備もある。

 総事業費は紺屋町が2億3600万円、文里1丁目が3億800万円。

 紺屋町であった落成式には、真砂充敏市長や地元町内会関係者らが出席。真砂市長が「タワーの完成を機に、改めて防災意識を高めていくことが大切。ハード、ソフトの両面で災害に強いまちづくりを進めたい」とあいさつした。

 紺屋町町内会の鈴木享治会長は「大きな津波からどう逃げるかが、心のつかえとなっていた。このような立派な避難タワーを造っていただき、感謝申し上げる」と述べた。

 市は2019年、芳養松原1丁目に津波避難タワーを建設。20年には目良に津波避難路を整備した。江川でも21年度中にタワーが完成する予定で、津波避難困難地域5地区全てが解消する見通し。

 白浜町は、同町中に高さ8メートルのタワーを完成させた。

 中大浜に近い海抜6・5メートルの場所にある。鉄骨造りで、表面はさびにくい加工をしている。屋上部分は約60平方メートルで、120人ほどを収容できる。いすにもなる収納庫があり、天井部分を覆うテントや毛布を入れる。

 式典では、井澗誠町長が「津波に対する意識の向上や、生活の安心につながればいい」とあいさつ。区長の金地孝雄さん(76)は「このタワーに慣れ親しんでもらえる取り組みも考え、実行したい」と語った。テープカットの後、住民らが階段やスロープを使って屋上に上った。

 工事費は約1億300万円。南海トラフ巨大地震の想定では、中地区には発生から9分後に津波が襲来するとされている。

 町は、同町日置でも同規模の津波避難タワーを整備した。式典を近く開く。

 中、日置の両地区では、町が鉄筋コンクリート製の津波避難ビルも整備する。計画の高さは、中地区で8メートル、日置地区では7メートル。それぞれ約150人を収容できる。来年3月までの完成を目指す。

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