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コロナ禍忘れる華やかさ 「母の日」向けにトルコギキョウ出荷

「母の日」に向けて出荷がピークを迎えているトルコギキョウ(和歌山県串本町潮岬で)
「母の日」に向けて出荷がピークを迎えているトルコギキョウ(和歌山県串本町潮岬で)
 「母の日」(5月9日)に向け、和歌山県串本町とゆかりの深いトルコの国名を冠した花「トルコギキョウ」の出荷作業が、同町内にあるハウスでピークを迎えている。栽培農家の赤埴友則さん(43)=串本町高富=は「華やかなトルコギキョウで、コロナ禍で沈みがちな気持ちを盛り上げてもらえたらうれしい」と話している。


 この花は、軍艦エルトゥールル号の遭難の悲劇を機に串本と親交が深い「トルコ」という名前がついているが、実は原産は北アメリカで、キキョウ科でもなくリンドウ科の植物。花やつぼみの形がトルコ人のターバンを連想することや、原種の青い花びらがトルコ石を連想させたことから名付けられたという説がある。

 JA紀南花き部会トルコギキョウ分科会の会長を務める赤埴さんは現在、同町潮岬にある鉄骨ハウス4棟(計約3300平方メートル)で、ピンク色や白、紫などのトルコギキョウを栽培。時期をずらしながら苗を植えることで、10月から翌年の6月ごろまで出荷しているという。

 赤埴さんによると、母の日にカーネーションに代わって贈る人も増えているといい「カーネーションやバラよりも日持ちが断然良い。温暖な串本は花の栽培の適地。コロナ禍で家に花を置く人が増えてきているので、飾っていただくことで少しでも雰囲気が良くなれば」と話している。

 JA紀南によると、管内では串本町の他、上富田町や白浜町の農家が計約1・9ヘクタールで栽培しているという。

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