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ヒラメの稚魚1200匹放流 串本、追跡調査で釣り大会も

雨の中、海に入ってヒラメの稚魚を放流する関係者(和歌山県串本町くじの川で)
雨の中、海に入ってヒラメの稚魚を放流する関係者(和歌山県串本町くじの川で)
 日本釣振興会は17日、和歌山県串本町の南紀串本観光協会の協力で、同町くじの川にある橋杭海水浴場に釣り客からも人気のヒラメの稚魚約1200匹を放流した。順調に育てば4年ほどで40センチぐらいに成長する見込み。今後も数年放流を続けるほか、追跡調査を目的とした釣り大会などの開催も検討するという。


 振興会によると、会では釣り資源の増殖を目的に各地で稚魚の放流などに取り組んでおり、串本町では串本ダイビング事業組合と共同でアオリイカの産卵床を設置する取り組みを毎年続けている。同町での稚魚放流は久しぶりといい、釣りが盛んであることや、観光協会が昨年、振興会の会員となったことなどから放流の実施場所に選んだという。

 ヒラメの稚魚は体長8~10センチほどで、県栽培漁業協会が南部栽培漁業センター(串本町串本)で育てたものを購入した。放流には同町出身で「釣りアイドル」として活動する、そらなさゆりさん(32)も参加。雨が降る中、関係者が胴長を着て海の中に入り「大きく育ってね」などと声を掛けながら、ざるに入った稚魚を海に放った。

 観光協会の宇井晋介事務局長(65)は「観光協会ではフィッシングカヤックも運用しており、釣れてこその釣り場なので、大きく育って釣り人を楽しませてほしい」。振興会県支部の岸裕之事務長(59)も「黒潮が接岸する串本の海は、釣り人にとって素晴らしい環境。放流した稚魚の追跡調査をしたいと考えており、南紀串本観光協会に協力してもらいながら、釣り大会を開くなどしてデータを集めていければ」と話していた。

 串本でのヒラメの稚魚の放流は、3年ほど続ける予定という。

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