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熊野古道の道普請3万2千人 開始10年、企業の社会貢献で注目

熊野古道に土を運び入れる道普請の参加者(和歌山県田辺市本宮町で)
熊野古道に土を運び入れる道普請の参加者(和歌山県田辺市本宮町で)
 世界遺産に登録されている熊野古道の「道普請」に、企業や団体、学校などが取り組む和歌山県の事業が、7月で10年を迎える。これまでに延べ約3万2千人が参加。うち半数近くを企業などの団体が占めており、県は「熊野古道の知名度が高まる中、CSR(企業の社会的貢献)活動として注目されている」としている。

 県観光振興課によると、道普請の事業は、雨によってしばしば土が流出してしまう参詣道(県内の登録資産は計214キロ)を継続的に保全するため多くの人の力を借りようと、2009年7月、「1万人の参詣道環境保全活動」としてスタート。翌年度には参加者が1万人を達成し、今は「10万人の参詣道環境保全活動」として続けている。

 仕組みは、同課が申し込みを受け付け、要望を聞きながら作業の内容を提案。内容が固まると報道機関に情報を提供してアピールし、当日は文化財担当者の指導の下で作業をする。活動にかかる費用は「土代」程度。土代は本宮町では1トン1万5千円という。

 県によると、今月25日現在の参加者数は3万1849人。内訳は企業や労働組合などの団体が最も多く、331件1万4614人に上る。学校が100件5842人で、県が一般参加者を募って年4回ほど開いている「参詣道環境保全トレッキング」が40件5446人。語り部団体による清掃など、その他が5947人となっている。

 新人研修を兼ねて取り組むケースもある。25日にはホテル事業などを手掛ける「森トラスト・ホテルズ&リゾーツ」(本社・東京都)が田辺市本宮町の熊野古道・伏拝王子近くで作業。新入社員15人を含む34人が参加した。土のう袋に入れた計約2トンの土を約450メートル離れた場所まで運び入れたり「タコ」という道具で土を突き固めたりした。

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