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檜扇を蔵出し 扇立祭を前に熊野速玉大社

蔵出しした檜扇のほこりを払うみこ(2日、和歌山県新宮市の熊野速玉大社で)
蔵出しした檜扇のほこりを払うみこ(2日、和歌山県新宮市の熊野速玉大社で)
 和歌山県新宮市の世界遺産・熊野速玉大社は14日の神事「扇立祭(おうぎたてまつり)」に向けて2日、神前に立てる「檜扇(ひおうぎ)」の蔵出しをした。みこが7握(あく)の扇のほこりを丁寧に払った。

 扇立祭は、神前に立てた檜扇に神を招き、無病息災などを願う神事。疫病を払う意味もあることから、新型コロナウイルス感染症の終息も祈願するという。

 大社には国宝となっている檜扇10握と重要文化財の1握が伝わっている。いずれも室町時代の作で、ヒノキの薄い板に彩色や金箔(きんぱく)、銀箔(ぎんぱく)を施している。

 扇立祭で使う檜扇は国宝を模写して作ったもの。高さ1・5メートル、幅1・65メートルの1握を本殿に、高さ0・8メートル、幅1・3メートルの6握を各社殿に立てる。昨年に続き、今年も新型コロナの感染予防のため、神事のみを営む。当日は午後2時から神事をして、午後3時ごろまで檜扇を開帳する。

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