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和歌山県もコロナ第5波 知事、4連休に注意促す

和歌山県庁
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 仁坂吉伸知事は21日、和歌山県内の新型コロナウイルス感染状況について、11日から第5波に入っているという認識を示した。感染力が強いとされるインド由来の変異株「デルタ株」による感染拡大の恐れがあるといい、22日からの4連休を前に注意を呼び掛けている。


 直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、東京都では6月下旬から急増し、19日現在「感染爆発段階」(ステージ4)の基準25人を大きく上回る55・3人となった。大阪府も22・9人、全国でも17・2人と「感染急増段階」(ステージ3)の基準15人を超えている。

 県内の感染者数も7月10日は1・2人だったが、11日から増加傾向になり、19日は3・9人となっている。とりわけ和歌山市は7・6人まで上昇している。

 福祉保健部の野尻孝子技監は、今後の感染拡大の度合いについて、県民の行動やワクチンの接種状況、保健医療行政の対策によるとした一方、過去の状況を踏まえると「この上昇具合は大きな波につながる可能性がある。大阪でもステージ4に近い数字になっている。かなり危機感を持って対応しないといけない」との見方を示した。

 「デルタ株」については、県内ではすでに3人の感染が国の機関で確定している。さらに、まだ確定ではないが、県や和歌山市の検査で、6人の疑い例がある。この9人は4家族にまたがっていることから、今後「デルタ株」の拡大が推測されるという。

 一方、県は7月1日以降に分かった県内感染者68人の推定感染経路を分析した。県外からが最も多い22人、家族からが16人、職場・学校からが13人、不明11人などとなった。県外からのうち大阪由来が19人でほとんどを占めた。

 推定される感染機会については職場などでの会話が20人、家族など共同生活によるものが14人、飲食が13人などとなった。

 仁坂知事は「オリンピックを大画面などで見るために飲食店に集まって、酒などを飲んで盛り上がるケースがよくあるが、感染リスクが高いのでやめてほしい。飲食店にもお願いしたい」と強調。県内への帰省については、さまざまな事情を考慮し、県内への移動の全面自粛は求めないが「慎重な行動を取ってほしい」と改めて求めた。

■2回接種済みなし 第5波の感染者

 県は、第5波に入った11日以降の県内感染者44人のうち、ワクチンを2回接種した人はいなかったことも明らかにした。

 1回接種した人が数人いたほかは、ほとんどが未接種だったという。優先的に接種された医療従事者の感染者はおらず、60代は2人、70代以上1人だけだった。20日現在の県内の入院者は41人で、重症者はいない。

 仁坂知事は「明らかにワクチンが効いている。重症化しやすいお年寄りから接種せよと言った政府は正しかった。若い人もデルタ株は危ない。予約が難しくなっているが、機会は残っている。接種した方が安全で、人に迷惑を掛けない」と話した。

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