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感染者急増段階に 県「予防対策の徹底を」

和歌山県庁
和歌山県庁
 和歌山県は30日、県内で新たに38人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。直近1週間の人口10万人当たり感染者数は16・5人で、5月8日以来83日ぶりに「感染急増段階」(ステージ3)の基準15人を上回った。県福祉保健部の野尻孝子技監は「ここで感染爆発すると8月は大変なことになる。感染予防対策に、かなり注意いただきたい」と訴えた。

 保健所管内別は、和歌山市が19人、岩出が7人、橋本と県外が4人ずつ、新宮と湯浅が2人ずつ。感染拡大地域に旅行して感染したとみられるケースもあったという。

■新宮でクラスター

 新宮保健所管内では新宮市谷王寺町のスナック「クラス A」で2人の感染が新たに分かった。同店では、これまでに県が発表した人や、三重県で感染が発表された2人を合わせて6人(従業員3人、来店客3人)の感染を確認。県内62件目の「クラスター」(感染者集団)に認定した。同管内のクラスターは初めて。狭い空間でのカラオケ利用などが感染につながった可能性があるという。

 県は23、24、26日に同店を利用した人は、症状の有無にかかわらず、速やかに最寄りの保健所に連絡するよう求めている。また、新宮管内で感染が広がっていることや、管内の同様の施設でも複数感染者が出ていることから、野尻技監は「新宮市の周辺で、カラオケ設備のある同様の飲食店を利用し、特に症状がある人も連絡してほしい」と呼び掛けている。

 新宮管内での感染者増は、周辺地域の工事関係で、県外からも従事者が集まっていることが影響している可能性があるという。

 保健所管内別の直近1週間の人口10万人当たり感染者数は新宮管内が最多。3日連続で過去最多を上回り24・0人となった。和歌山市も多く21・6人となっている。

 一方、クラスターに認定されていた海南市の会社では、新たに社員1人の感染が分かり、これで社員ら7人全員の感染が確認された。

 感染者の累計は2937人。入院者は159人に増え、5月23日以来68日ぶりに150人以上となった。インド由来の変異株「デルタ株」は「疑い」を含め44人に増えた。

■不要不急の外出控えて 感染拡大の11都道府県

 政府が30日、緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の区域追加を決定したことを受け、県は同日、県民に対し外出を自粛するよう求めている都道府県に、京都、兵庫、北海道、石川、福岡の5道府県を新たに加えた。

 これまで対象にしていた大阪、埼玉、千葉、東京、神奈川、沖縄の6都府県についても継続する。

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