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老朽度が「緊急措置段階」 3施設で対応工事進む

 県内の道路管理者が連携して老朽化対策に当たる「県道路メンテナンス会議」が4日、和歌山市の県自治会館で開かれた。これまでの老朽度点検で、最も深刻な「緊急措置段階」と判定された施設のうち、白浜町にある県管理の旧日置川大橋や田辺市中辺路町にある市管理の逢坂隧道(ずいどう)など3施設では対応工事が完了していなかったが、工事が進められていることが報告された。

 会議は国、県、市町村、高速道路会社でつくる。山梨県の中央自動車道笹子トンネルで2012年12月に天井板崩落事故があったことを受け、14年度から5年間で橋やトンネルなど全ての道路施設について老朽化点検を実施。19年度から2巡目に入っている。

 これまでの点検で、老朽度の4段階のうち、最も深刻な「緊急措置段階」と判定されたのは12橋、トンネル8本、道路付属物等1基だった。

 このうち、措置が完了していない県道日置川すさみ線の旧日置川大橋(16年度に判定)について、県の担当者は国道42号の日置川大橋が隣接していることから、撤去する方針で、23年度に完了見込みであることを報告した。

 田辺市の市道近露福定線の逢坂隧道(14年度と19年度に判定)について市の担当者は「修繕工事中で、早期完成に向けて取り組んでいる」などと報告した。市によると、国道311号が通行止めになった時の回り道になり、生活道路としても利用されているとし、地元からも修繕の要望があった。当初は本年度末までの完了を目指していたが、上部コンクリートが崩落したことなどから別の対策工事も必要になり、完了時期は未定という。

 このほか、橋本市の市道河瀬陸橋線の河瀬陸橋(17年度に判定)も対応が完了していないが、架け替え事業中という。

 一方、田辺市管理の市道秋津町33号線の「秋津橋」は、15年度に続いて20年度にも「緊急措置段階」と判定されたが、市担当者は20年度に着工し、今年5月に修繕工事を完了、通行止めを解除したことを報告した。

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