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中学生は平均下回る 全国学力テストで和歌山県

本年度全国学力テスト和歌山県内結果
本年度全国学力テスト和歌山県内結果
 文部科学省は8月31日、小学6年生と中学3年生が対象の本年度「全国学力テスト」(国語、算数・数学)の結果を公表した。和歌山県内公立校の小学生はいずれも全国平均並みだったが、中学生は全国平均より低く、特に国語は前回に続き、全国で2番目に低かった。


 県教育委員会が県内公立校の児童、生徒のテスト結果をまとめた。テストは5月下旬にあり、小学生は公立225校約6960人、中学生は公立116校約6440人が国語と算数・数学の各2教科を受けた。昨年度は新型コロナウイルスの影響で中止となったため2年ぶりに実施された。

 県内小学生の国語は65点(全国16位)、算数は70点(13位)で全国平均と同じだった。一方、中学生は国語が61点で全国より4点、数学が55点で2点低かった。全国順位は国語が45位、数学が38位だった。

 中学生では、記述式問題に課題が見られた。特に国語では正答率が51・5%で、全国平均を4・5ポイント下回った。「自分の考えや、その理由を書くこと」に課題が見られたという。

 学力テストと同時に実施したアンケートで、国語の授業について「内容を解釈して自分の考えを広げたり深めたりしているか」との問いに「当てはまる」「どちらかといえば当てはまる」と答えた県内中学生は74・0%で、全国平均より3・0ポイント下回った。

 学力テストは2018年度までは国語、算数・数学を知識(A)と活用(B)に分けて出題していた。県内では、13、14年度が2年連続で小中全科目(計8科目)が全国平均を下回り、14年度は小学生国語A、16年度は小学生国語Aと中学生国語Bが全国最下位となった。

 その後の取り組みなどにより、小学生は17年度から全国平均並みとなっている一方で、中学生の特に国語は改善されていない。

 県教委義務教育課は「小学生は力が付いてきたと思っているので、中学校の指導で伸ばしたいが、結果が出てきていない。教員研修を一層充実させるなど、これからの取り組みが重要」としている。

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