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野生イノシシに豚熱拡大 和歌山県南部で20匹確認

野生のイノシシ
野生のイノシシ
 豚やイノシシの伝染病「豚熱(ぶたねつ)」に感染した野生イノシシの確認が今年4月以降、和歌山県紀南地方でも増えている。和歌山県の検査では8月27日現在、7市町で20匹を確認。田辺市内では8月に3匹目が見つかった。県内では27日現在、21市町で93匹を確認している。


 豚熱は、豚やイノシシに感染する家畜伝染病。発熱や食欲減退などの症状が現れ、致死率が高いが、人には感染しない。国内では2018年9月に岐阜県の養豚場で26年ぶりに確認されて以来、感染が広がっている。

 県内では、昨年10月、紀の川市桃山町で捕獲した野生イノシシで初確認。今年1月にはかつらぎ町の養豚場の豚で感染が見つかり、飼育する全ての豚を殺処分した。県は養豚場での豚熱対策として、全ての飼育豚などへのワクチン接種をしている。

 一方、野生イノシシへの拡大状況を調べるため、県は有害捕獲したり、死んでいるのを見つけたりした野生イノシシの一部について、豚熱検査を実施している。18年10月以降、8月27日現在で528匹検査し、93匹が陽性だった。

 陽性の野生イノシシは紀の川市が最も多い33匹で、次いで紀美野町の15匹などとなっている。

 紀南地方では、今年4月に、古座川町三尾川で捕獲した野生イノシシで初確認。これまでに古座川町6匹、那智勝浦町6匹、田辺市3匹、串本町2匹、すさみ町と北山村と新宮市で各1匹確認している。

 田辺市内では、今年5月に本宮町で死んでいる成獣2匹を見つけ、検査の結果、陽性と確認。8月24日に下三栖でくくりわなで有害捕獲した幼獣1匹も、検査し陽性と確定した。

 野生イノシシから養豚場の豚への感染を防ぐため、県は野生イノシシの有害捕獲を強化するとともに、猟友会などの協力で、昨年12月からは経口ワクチンの散布もしている。

 散布場所は県内150カ所。10センチくらいの穴を掘り、トウモロコシの粉とともにワクチンを入れて埋め、石を置くようにしている。経口ワクチンを食べたイノシシの肉を食べても人体に影響はなく、ワクチンをイノシシ以外の動物が接種しても影響はないという。

 県畜産課は「県内の養豚場に豚熱が入ると全て殺処分しなければならないなど影響が大きいため、養豚場に豚熱が入ることのないよう、一匹でもウイルスを持ったイノシシが減るように対策を進めたい」と話している。

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