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安全に山歩きを 田辺市龍神村で道普請

出で湯の道で道普請をする龍神観光協会の職員ら(和歌山県田辺市龍神村龍神で)
出で湯の道で道普請をする龍神観光協会の職員ら(和歌山県田辺市龍神村龍神で)
「奥辺路」で踏み台を付ける作業をする奥辺路班のメンバー(和歌山県田辺市龍神村龍神で)
「奥辺路」で踏み台を付ける作業をする奥辺路班のメンバー(和歌山県田辺市龍神村龍神で)
 和歌山県田辺市龍神村の龍神観光協会と、まちづくり団体「龍の里委員会」が、それぞれ龍神村内に設定したトレッキングルートで道普請に励んでいる。山歩きの人が未舗装の山道を安全に歩くことができるよう、整備したり看板を付けたりしている。


 龍神観光協会は、龍神温泉街と小又川地域を結ぶ山道で「龍神温泉出(い)で湯の道遊歩道整備事業」に昨年度から取り組んでいる。

 もともと生活道だったが、近年は利用する人もめっきり減って荒れていた。温泉地域では山歩きを楽しむ所がなかったため、観光資源の一つとして光を当てて観光客の誘致を目指そうと、約2キロの遊歩道の整備を進めている。

 観光協会から委託された小又川に住むトレッキングガイド、中川政寿さん(40)が、温泉街から峠を越えて小又川に向かうルートやその周辺を歩き、距離や散策にかかる時間や安全性などを調べた。その結果、四季折々の自然や地域の景色を楽しみながら、里山を散策することが可能だと分かった。

 山歩きの初心者や家族連れも歩くことができるが、荒れてルートが分かりにくい所や勾配があるため、目印に看板を設けたり、部分的に木を置いて足場を作ったりしている。マップの作製も計画している。

 一方、龍の里委員会では企画部会「奥辺路班」のメンバーが、高野山(高野町)から龍神村を通り熊野本宮大社(田辺市本宮町)へ続く古道を「奥辺路」と名付け、これまでに案内看板の設置やモニターツアーを実施するなどの活動をしている。

 新型コロナウイルスの影響で現在ツアーは休止状態だが、山歩きは比較的密にならず、コロナ禍でもできる観光として取り組みを続けている。冬季は散策する人も少ないので道普請に力を入れている。

 メンバーは、トレッキングルートを歩いて点検作業を行い、崩れた箇所の修繕や倒木の除去などをし、手作りの看板を取り付けている。

 このほど、三ツ又から湯ノ又にかけての奥辺路約2・3キロで道普請をした。急坂では、倒木を集めて道幅に合わせて切り、間隔を空けて木を横に置いて踏み段にした。コロナ禍が落ち着いた将来を見据えて、今後も整備を続けることにしている。

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