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「ドイツの姿勢見習って」 在独ジャーナリストが原発で講演

講演する松田雅央さん(4日、田辺市新屋敷町で)
講演する松田雅央さん(4日、田辺市新屋敷町で)
 和歌山県田辺市新屋敷町の紀南文化会館で4日、ドイツ在住のジャーナリスト松田雅央さん(53)の講演会があった。2022年までの原発全廃を政府が閣議決定しているドイツの姿勢について「脱原発の『夢の国』ではないが、問題を真正面から見ている。その姿勢は日本も見習ってもよいのではないか」との考えを示した。

 脱原発などを掲げる住民団体が主催した。岩手県出身の松田さんは、1995年に渡独。南西部の都市・カールスルーエを拠点に、エネルギーや環境の問題に関する情報を発信している。

 松田さんは、東京電力福島第1原発事故(2011年)は、ドイツにとってチェルノブイリ原発事故(1986年)以上に衝撃が大きかったと説明。「科学的にも経済的にも(ドイツと)同水準の日本で事故が起き、安全神話は吹き飛んだ」と語り、政府の原発全廃の方針決定に影響したとの考えを示した。

 この方針決定に際し、ドイツ政府の諮問機関「倫理委員会」が「原発は事故が起こり得る」「事故が起きると他のどのエネルギー源よりも危険」「原子力より安全なエネルギー源はある」などとする報告書をまとめたことも紹介。自身も共感しているとした上で「多くのドイツ国民は(報告の内容を)共有している。なるほどドイツはすごい国だと思う」と語った。

 ドイツでは再生可能エネルギーが普及していることにも触れ「(原発にこだわって)日本が遅れているのは歯がゆい思いがある」と指摘。「そういう分野にこそ日本は投資し、技術力を発揮すればよいのではないか」と語った。

 講演会には約150人が来場した。

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