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「旅する珍鳥」長期滞在? 上富田町にヤツガシラ

民家の屋根にいるヤツガシラ(昨年11月19日、和歌山県上富田町岡で)=森琢未さん提供
民家の屋根にいるヤツガシラ(昨年11月19日、和歌山県上富田町岡で)=森琢未さん提供
 和歌山県上富田町岡の農業、森琢未さん(74)の自宅近くに、旅する珍鳥ヤツガシラ(ヤツガシラ科)が飛来した。森さんは昨年11月中旬に3回と、今月11日の計4回目撃した。日本野鳥の会県支部会員は「1羽がとどまって越冬していると思われる。珍しい事例」と話している。

 森さんは昨年11月15日と19日に計3回、自宅近くの農道や畑、屋根の上にいるヤツガシラを目撃。見慣れない鳥だったので、スマートフォンで撮影した。今月11日にも同じ特徴の鳥が自宅近くにいるのを見つけた。4回とも自宅から約100メートル圏内だったという。

 ヤツガシラは全長26センチほど。上半身は黄褐色で、翼や尾は白黒のしま模様。頭に大きな冠羽があり、興奮すると開く。果樹園や芝生を歩き回って細長いくちばしを地中に差し込み、虫を取り出して食べる。

 ユーラシア大陸やアフリカ大陸の熱帯から温帯に広く分布し、日本には春や秋、まれに飛来する。すぐに飛び去ることもあれば、数日滞在することもある。

 日本野鳥の会県支部が公表している「県鳥類目録」には、ヤツガシラが美浜町で1995年1月9日から約3カ月間とどまった記録が残っている。それ以外では、今回のような数カ月間の滞在記録はない。

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