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特産キンカン「大きく甘く」 串本の樫野で出荷始まる

農家から出荷されたキンカンを受け取り、コンテナに入れるJA紀南の職員(和歌山県串本町樫野で)
農家から出荷されたキンカンを受け取り、コンテナに入れるJA紀南の職員(和歌山県串本町樫野で)
 和歌山県串本町の「町の木」であり、紀伊大島の樫野で栽培されているキンカンの果実の出荷が21日から始まった。「長雨の影響で皮に黒点が出ているものもあるが、実は大きくて甘い」と、担当するJA紀南串本支所の嶋本勝信さん(50)。例年並みの約5トンの収穫を見込んでおり、収穫は3月中ごろまで続く見通しという。


 嶋本さんによると、キンカンは太平洋に面したこの地の温暖な気候が栽培に適しており、100年以上の歴史があるといわれる。以前は紀伊大島の各地で大勢が栽培に取り組んでいたが、生産者の高齢化が進むなどし、現在は樫野地区の5戸計約47アールに減ってしまったという。

 農家が黄色く色づいた直径2・5~3・5センチの果実を大きさごとに分けて出荷し、JAで秀品や優品などに選別。常連客に送ったり、JA紀南管内の直売店やAコープで販売したりしている。今年の初出荷は果実の色づきが早そうだったことから、昨年(2月9日)より3週間近く早かった。収穫のピークは2月中旬からを見込んでいるという。

 初日は樫野にあるJAの集荷場に、軽トラックやバイクで284キロが運び込まれた。嫁に来てから60年ほど栽培に携わっているという浜岡佐和子さん(85)は「夏の手入れは大変だが、実が色づいてくると収穫が楽しみになってくる。樫野のキンカンは甘みが濃く、皮も柔らかくておいしい。年を取り引退したいという気持ちはあるが、体力が続く限りは頑張りたい」と話した。

 嶋本さんは「生産者の高齢化が進み栽培は厳しい状況にあるが、歴史もあり、大切に育てられたおいしいキンカンをぜひ味わっていただきたい」と話していた。

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