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熊野古道「飛渡谷道」の補修完了 串本町

補修工事で丸太が交換された熊野古道の階段(和歌山県串本町田並で)
補修工事で丸太が交換された熊野古道の階段(和歌山県串本町田並で)
地図・「飛渡谷道」
地図・「飛渡谷道」
 和歌山県串本町は世界遺産に登録されている同町田並の熊野古道大辺路「飛渡谷道(とびやたにみち)」で、老朽化した丸太階段の木材を交換するなど補修工事に取り組んだ。

 「飛渡谷道」は2016年、同町にある「新田平見道」や「富山平見道」「清水峠」とともに、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に追加登録された。最初の登録時(2004年)には参詣道の経路が不明だったり、荒れていたりしていた古道を「熊野古道大辺路刈り開き隊」が中心となって整備に取り組んだことなどが、追加登録につながった。

 登録されている飛渡谷道の延長は387メートル。杉木立の中を谷川に沿って道が続き、上り坂に差し掛かると照葉樹林と延長30メートルほどのこけむした石畳道が残されている。

 今回の補修工事では、12年に整備した計92段の階段の丸太が腐食して歩くのが危険な状態であったことから、木材を交換したほか、雨水などによって土砂の流出が危惧される1カ所に木の柵を設置。1月20日から通行止めにして作業を行っていた。費用は86万円で、県世界遺産緊急保全対策事業補助金も活用した。

 町教育委員会の担当者は「最近はコロナ禍の影響で歩く人が減っているが、今回の補修で歩きやすくなったので、収束後にはぜひ多くの方に来ていただきたい」と話している。

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