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ロケットアプリで最優秀賞 プログラミングコンテストで清野君

最優秀賞を受賞した清野健太郎君(左)と指導したプログラマーの大橋直記さん=和歌山県串本町串本で
最優秀賞を受賞した清野健太郎君(左)と指導したプログラマーの大橋直記さん=和歌山県串本町串本で
清野健太郎君が製作したアプリ
清野健太郎君が製作したアプリ
 和歌山県と県教育委員会が児童生徒のICT(情報通信技術)教育の学習成果を発表する場として開いた2021年度の「きのくにICTプログラミングコンテスト」で、串本町串本の串本古座高校1年、清野健太郎君(16)が製作したアプリが最優秀賞に選ばれた。国際宇宙ステーション(ISS)の現在位置や、同町田原にできる日本初の民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」の場所といった情報がスマートフォンなどから地図上で確認できる。清野君は「ロケット観光や宇宙教育に利用してもらえたら」と話している。


 コンテストは19年度から開いており、小学校の部と中学校の部、高校の部に計14チーム・個人から応募があった。清野君は「2021宇宙の旅」という作品テーマで参加。昨年12月中旬にオンラインで開かれた最終審査会で、地元にロケット発射場ができることに着目して地域の魅力を発信するためにアプリを作ったことなどを紹介し、全作品の中から最優秀賞に選ばれた。

 清野君は、昨年7月中旬に串本町で初開催された、高校生がモデルロケットと「缶サット」と呼ばれる空き缶サイズの模擬人工衛星を自作して打ち上げ、上空での放出や降下、着地の過程を通じ、技術力や創造力を競う「缶サット甲子園2021」の和歌山地方大会に出場。缶サットに載せた加速度センサーでデータを記録するという試みをし、プログラミングに興味を持ったという。

 その際、この大会に審査員として参加していた串本町田並在住のプログラマー、大橋直記さん(28)と出会って交流が始まり、誘われてプログラミングのイベントにも参加。コンテストのことを知って挑戦を決意し、大橋さんに基礎から指導してもらいながら、今回応募したアプリの製作に取り組んだ。

 アプリではマップ上でISSの位置がリアルタイムで分かるほか、ロケット発射場として、スペースポート紀伊と鹿児島県の種子島宇宙センター、カザフスタンにあるバイコヌール宇宙基地の3カ所を表示し、打ち上げの予定も確認できるようにしている。

 大橋さんは「清野君はのみ込みが早く、短期間できちんと仕上げてくれたと思う。プログラミングは使いこなせればどんな職業でも役立つので、この経験を将来に生かしてほしい」と話す。

 清野君は「アプリが動いたときにはすごく感動した。紹介する発射場の数を増やすなどして、もっと良い物にしていきたい。串本にロケット発射場ができるが、他の所に比べていかに行きやすい所にあるかということも知ってもらい、串本を訪れるきっかけになればうれしい」と話している。

 アプリはスマートフォンのほか、パソコンでもURL(https://kentarokiyono.github.io/iss-map-for-kids/#/)から見ることができる。

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