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出掛けたくなるリハビリウエア開発 田辺市出身の大門さん

機能性とデザインの両立を目指して開発したリハビリウエア
機能性とデザインの両立を目指して開発したリハビリウエア
 和歌山県田辺市出身で、理学療法士の大門恭平さん(34)=堺市=らが、「誰でもファッションが楽しめる社会」を目指し、機能性とデザインの両立を意識したリハビリウエアを開発した。リハビリ専門病院の患者用だが、クラウドファンディング(CF)を通じ、一般にも販売する。


 大門さんによると、入院着などとも言われるリハビリウエアは、更衣や入浴のための機能性を優先し、「日常と違う場所で着る特殊な服」になっているという。一方で普段着は、ボタンを留めたり、チャックを上げたりという動作が高齢者や障害者に難しいなどの課題がある。

 開発では岸和田リハビリテーション病院(大阪府)、患者を中心としたケアの改善を目指すSDX研究所(堺市)、誰でも着られる服(インクルーシブ・ファッション)のブランドを持つ服飾会社「SOLIT」(東京都)が協働。さまざまな立場の視点を加え「誰でも楽に着られて、思わず出掛けたくなる」リハビリウエアに仕上げたという。

 大門さんは「リハビリテーションには本来、身体機能の回復だけでなく、日常の営みを取り戻し、その人らしい人生を紡ぎ直すという意味を含む。回復期に身に着ける衣類は、その先に続く日常となめらかにつながっているものであるべきだ。『着たくなる服』を作るのは、リハビリの現場にとって非常に重要な挑戦」と話している。

 大門さんは一般の人にも新しいリハビリウエアを届けるとともに、廃棄せずリサイクルできる仕組みをつくるため、CFで資金を募っている。

 CFサイトは「グッドモーニング」(https://camp-fire.jp/projects/view/553206)を使用。返礼品は3千円でリハビリウエアのパンフレットデータ、1万2500円でリハビリウエア上下1セットなどとなっている。募集は20日まで。

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