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ウクライナ人道支援で「ひまわり」上映 串本で80人鑑賞

田並劇場で開かれた「ひまわり」の緊急上映会(和歌山県串本町田並で)
田並劇場で開かれた「ひまわり」の緊急上映会(和歌山県串本町田並で)
 和歌山県串本町田並のJR田並駅前にある田並劇場で10日、ウクライナを舞台に撮影された名作映画「ひまわり」の緊急上映会があった=写真。収益の一部が映画配給会社を通じて、ロシアの侵攻を受けるウクライナの人道支援のために寄付されるという取り組みで、劇場によると約80人が来場した。

 第2次世界大戦によって引き裂かれた夫婦の姿を描いた「ひまわり」は1970年に公開された。イタリアを代表する俳優のソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが共演し、監督はヴィットリオ・デ・シーカ。最も有名なシーンである広大なヒマワリ畑は、旧ソ連時代のウクライナで撮影された。

 今回のロシア軍によるウクライナ侵攻を受け、映画配給会社「アンプラグド」(東京都港区)が2020年に全国公開した「ひまわり 50周年HDレストア版」を上映する動きが全国各地の劇場などで拡大。同社では、上映から得た収益の一部を今回の戦禍で被害を受けた人たちへの人道支援のための寄付に充てることを決めており、田並劇場も取り組みに賛同し、県内では初めて緊急上映会を開くことにしたという。

 この日は午前と午後の2回上映。海南市から友人と訪れていた女性(53)は「ロシアがウクライナ侵攻を始めてからこの映画のことが気になっていたが、今日は初めて見ることができた。戦争は人生を狂わせるということがよく伝わってきた」と話した。

 田並劇場を運営する同劇場保存会の林澄蓮代表(42)は「予想以上に多くの方にお越しいただいた。半世紀以上前に撮影された映画から、今に通じるものを感じてもらえたら」と話していた。

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