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大型連休、にぎわい戻る 紀南の観光地

語り部の案内で熊野古道歩きを楽しむ人たち(30日、和歌山県田辺市本宮町で)
語り部の案内で熊野古道歩きを楽しむ人たち(30日、和歌山県田辺市本宮町で)
多くの観光客でにぎわう千畳敷(30日、和歌山県白浜町で)
多くの観光客でにぎわう千畳敷(30日、和歌山県白浜町で)
 ゴールデンウイーク(GW)が始まった。30日は晴天に恵まれ、和歌山県紀南地方の各観光地では、マスク越しに表情をほころばせる家族連れの姿が目立った。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で行動制限があった昨年、一昨年と比べ、にぎわいを取り戻しつつある。


 田辺市本宮町では、熊野本宮大社を参拝したり、熊野古道を歩いたり、キャンプを楽しんだりする人の姿があった。午前9時半ごろ、世界遺産熊野本宮館前の駐車場は他府県から訪れた車でいっぱいで、河川敷の駐車場にも止めていた。

 熊野本宮語り部の会によると、連休中の語り部の予約は、昨年よりは多く、個人や少人数のグループの予約が入っている。連休以降は、団体ツアーの予約も入っているという。

 熊野古道を発心門王子から本宮大社まで歩こうと、神戸市から同僚と7人グループで訪れた会社員、伊奈憲彦さん(58)は「昨年も来ようと思っていたが新型コロナの影響で来ることができず、ようやく実現できた。古道歩きを楽しみたい」と話していた。

 白浜町では風が強かったものの三段壁、千畳敷、白良浜などの観光名所はどこも多くの観光客でにぎわった。駐車場には大阪、京都など関西方面はもちろん、栃木、山梨など関東方面からも次々と車が訪れていた。

 大阪から息子夫婦と千畳敷を訪れていた女性(85)は「白浜へ来るのは久しぶり。海の色がきれいで最高。来て良かった」と喜んでいた。

 三段壁洞窟の巽義博副支配人(54)は「今年のGWは天候さえ良ければ、観光客がコロナ前の水準に戻るのではないか。感染拡大が収まったわけではなく、不安もあるが、楽しみにしている」と期待していた。

 和歌山地方気象台によると、GW中盤の5月3~5日はおおむね晴れの予報。

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