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津波避難ビル完成 白浜町中地区に高さ8メートル

完成した避難ビルを見学する地域住民ら(14日、和歌山県白浜町中で)
完成した避難ビルを見学する地域住民ら(14日、和歌山県白浜町中で)
 南海トラフ巨大地震の想定に基づく津波避難困難地域を解消するため、和歌山県白浜町が中地区で建設を進めていた津波避難ビル(高さ8メートル)が完成した。14日に完成式があり、井澗誠町長や地域住民ら約30人が出席し、テープカットなどで祝った。

 ビルは鉄筋コンクリート造りの2階建てで、屋上まで延長137メートルのスロープと53段の階段が設置されている。

 1階が中地区の集会所で、2階にトイレや更衣室、シャワー室、湯沸室、非常食や毛布などの備蓄スペースなどがある。停電時も対応できるよう太陽光発電も備えた。スロープの入り口には震度5以上の揺れで自動で開錠する鍵箱を設置。屋上の床面積は81・75平方メートルで、収容人数は150人。事業費は約1億4950万円。

 建設地の海抜は7・2メートルで、巨大地震の発生時には2・4メートルの高さまで津波が押し寄せると想定されている。

 中地区では昨年3月に津波避難タワーが完成しており、今回の避難ビルで避難施設は2基目となった。完成式で井澗町長は「地域住民の安全、安心につながれば幸い」とあいさつした。

 金地孝雄区長(77)は「区民として非常にありがたく感謝している。集会所は地域活性化の拠点として幅広く活用していきたい」と話した。

 町は、日置地区でも津波避難ビル(高さ7メートル)を建設し、4月27日に完成式を開いた。
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