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活動経験地元で生かす 大地震に備え梅の郷救助隊

避難路を確認する紀州梅の郷救助隊の隊員(和歌山県みなべ町北道で)
避難路を確認する紀州梅の郷救助隊の隊員(和歌山県みなべ町北道で)
 和歌山県みなべ町の民間災害ボランティア団体「紀州梅の郷救助隊」(尾﨑剛通隊長)は、全国の被災地での活動経験を生かし、地元で近い将来発生が予想される紀伊半島沖を震源とする大地震に備えた活動に乗り出した。隊員は「初期の対応は地域住民の力が重要。私たちが率先してできればと思う」と意欲を見せる。

 梅の郷救助隊は、1995年の阪神大震災をきっかけに結成し、現在の隊員数は約150人。全国で地震や津波、風水害で被害が出れば現地に駆け付け、復旧活動を支援し、物資の提供などもしている。これまでの活動は17県29市町村に及び、計56回を数える。

 その経験を、地元で地震や津波があった際に生かせればと2年前、隊員の中からリーダー7人を決めた。津波の影響がないとされる地区に住む隊員で、それぞれの地区で隊員を呼び集め、住民の救助や避難するための手助けなど初期の対応を担ってもらう。

 その後、避難路の確認や訓練を計画したが、新型コロナウイルスの感染拡大により活動は中断。今年3月下旬に再開し、ひとまずは隊員5人が、北道から避難場所である高台「埴田医王寺」までの道を歩いて確認した。電柱が気になったが、危険だと思われる住宅などの建造物はなかったという。

 今後、他の所でも避難路を確認するほか、まだできていない訓練もしたいという。

 尾﨑隊長は講演も続けており、避難訓練については「東日本大震災で、低い場所にあるのに訓練の際に便宜上、避難場所にしていた施設に逃げ込み、津波を受けて亡くなったケースがあった。訓練は想定に対応して行い、体で覚える必要がある」と強調。一方で「最初の行動が生きるか死ぬかの分かれ目。判断は難しいが、身に付ける必要はある」と、その場に応じた判断の重要性も訴え「私たちは、他の震災を教訓に防災への意識を高める必要がある」と語る。

■ジュニア隊も結成

 昨年夏には救助隊のジュニア隊も結成。尾﨑隊長も指導する少林寺拳法南部道院の部員のうち、小学生の有志20人ほどが所属している。大人の隊員と同じように「隊員証」のピンバッジを持ち、防災について学んでいる。

 尾﨑隊長は「自分の命は自分で守ってもらいたい。子どもの頃から意識づけることが大事だ」と話す。

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