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紀南の観光地やきもき コロナ第7波の影響じわり

海水浴客でにぎわう白良浜(30日、和歌山県白浜町で)
海水浴客でにぎわう白良浜(30日、和歌山県白浜町で)
 新型コロナウイルス感染症の流行「第7波」の勢いが止まらない。政府は今のところ行動制限は求めておらず、和歌山県紀南地方の観光地もにぎわっているが、宿泊をキャンセルする動きも出てきた。夏休みの書き入れ時を迎え、関係者はやきもきしながら動向を注視している。


 白浜町の白良浜は連日、海水浴客でにぎわっている。周辺の駐車場は大阪、京都、神戸など他府県ナンバーが目立つ。

 町によると、7月の海水浴客は26日現在、7万3560人。最も多かった17日は2万1500人だった。昨年の同期間と比べると約2万2400人多く、コロナ前の2019年と比べても1400人減まで回復している。

 一方、白浜温泉旅館協同組合によると、加盟22施設の今夏の予約は現在のところ昨年並みで、例年の7割ほど。「例年並みに戻るかと期待していたが、キャンセルも出ており昨年並みになるのではないか」という。

 あるホテルの関係者は「キャンセルは出ているが、同時に新規の客も入ってきているので、今のところそれほど影響を受けていない。ただ、コロナ前に戻るまでには増えていない」と話した。

 那智勝浦町の南紀勝浦温泉旅館組合(加盟10施設)の事務局は「新規予約とキャンセルが続々と入ってきており、どの施設も数字をつかみきれなくて大変。影響は大きい」という。

 町内のあるホテルの幹部は「現時点で8月は盆と土曜を中心に予約が多くなっているが、これがどうなるか。ぎりぎりまで様子を見ようという人は多いだろう」と語る。

 感染流行のピークが見えず、熊野古道歩きのシーズンとなる秋への影響を懸念する声もある。

 田辺市中辺路町を拠点に活動する「語り部の会熊野古道中辺路」の事務局によると、9月以降に開催予定のツアー数は過去2年に比べて復調傾向。それだけに「コロナを気にせず古道を歩きたいという思いはお客さんも私たちも同じ。早く(感染の波が)収まるといいのだが」と話した。

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