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古希記念し初個展 40代で油絵始めた尾崎さん

作品を手に初の個展へ意気込みを語る尾崎順子さん(和歌山県田辺市南新町で)
作品を手に初の個展へ意気込みを語る尾崎順子さん(和歌山県田辺市南新町で)
 月に1作のペースで趣味の油絵を制作している和歌山県田辺市下屋敷町の尾崎順子さん(69)が、19日で古希の70歳となるのを記念して初めて個展を開く。「自由な油絵の楽しさを伝えたい」と張り切っている。


 油絵を始めたのは40代になってから。田辺美術協会代表の岩峪賢次さんに師事した。油絵の魅力は、自由度の高さ。「何度も描き直せるので細かいことは気にしなくていい。自分らしさを発揮しやすい」という。

 3年ほど前から講師を務める絵画教室でも押し付けはしない。生徒一人一人の持ち味をいかに引き出せるか考える。「ハードルが高いと思われがちな油絵の魅力を一人でも多くの人に知ってもらいたい」と体験教室も開いている。

 個展は当初、70年頑張ってきた自分へのプレゼントとして企画した。作品制作のペースを早め、約30点の展示のうち、4分の3は新作でそろえる。

 畳の上にシートを敷き、画材をいくつも持ち込んだ自宅の「アトリエ」で制作に没頭。「壁の色も変わり、ズボンも2、3本駄目にしてしまった」と笑う。

 夢中で個展の準備をしているうち、好きなことに打ち込めるのは周りの支えがあってこそと実感。「自分にプレゼントしたつもりだったけど、これはみんなから私へのプレゼントだった」と感謝の気持ちが芽生えた。

 個展では初めての試みとして、キャンバスのまま作品を展示する。「油絵は額装すると上手に見える。でも家に展示してもらうのに額は重荷。裸の自分を見せるようで恥ずかしいけれど、どんな反応があるか楽しみでもある」と笑う。

 絵画教室の講師になった今も、岩峪さんの絵画教室には生徒として通う。「アウトプットしたらインプットもする。絵画にはゴールがない。作品を仕上げても、今回の個展も通過点。だからこそ、面白い。死ぬまで好きな絵を描き続けたい」。挑戦の日々は続く。


■19~22日に開催

 70歳を記念した個展は、田辺市南新町のギャラリー「ユリイス」で19~22日に開催する。午前11時~午後6時(最終日のみ午後5時まで)。問い合わせはユリイス(0739・33・9609)へ。

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