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熊野15一絵(1)田辺市本宮町/発心門の光のベール

光が差して神秘的な雰囲気となった発心門王子(9月15日午前7時すぎ、田辺市本宮町三越で)
光が差して神秘的な雰囲気となった発心門王子(9月15日午前7時すぎ、田辺市本宮町三越で)
発心門王子
発心門王子
 世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録されて15周年。熊野古道や熊野三山とその周辺には、和歌山が世界に誇る景観が数多く広がる。15周年にちなんで記者が撮影した「一期一会」の絶景、15カ所を紹介する。 (随時掲載)


 田辺市本宮町が雲海に覆われた秋の朝、熊野古道中辺路の山中にある「発心門王子」が、光のベールに包まれていた。

 発心門王子は熊野九十九王子の中でも特に格式が高い五体王子の一つに数えられる。

 熊野巡礼の目的地の一つである熊野本宮大社の神域の入り口といわれており、都からはるばる訪れた鎌倉前期の歌人・藤原定家(1162~1241)が詠んだ「入りがたきみ法の門はけふ過ぎぬ 今より六の道にかへすな」という歌を刻んだ碑が立つ。

 発心門王子から本宮大社までの約7キロは、古道歩きを手軽に楽しめるコースとして人気が高い。行楽シーズンになると「蟻の熊野詣で」のように海外からも多くの人たちが訪れるが、まだ歩く人がほとんどいない早朝の境内は、静けさに包まれている。

 光のベールは、発心門王子に流れてきた雲海の霧と、朝日の光が織りなしたものだ。朝のわずかな時間しか見ることができない絶景に心を奪われた。
(牧康宏)

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