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熊野15一絵(2)上富田町市ノ瀬/稲葉根のヒガンバナ

東の山から姿を見せた太陽の光を受けて輝くヒガンバナ(26日午前6時26分、上富田町市ノ瀬で)
東の山から姿を見せた太陽の光を受けて輝くヒガンバナ(26日午前6時26分、上富田町市ノ瀬で)
ヒガンバナ群生地
ヒガンバナ群生地
 上富田町岩田にある熊野古道中辺路・稲葉根王子近くにある「稲葉根ひろば」で、ヒガンバナの群生が見頃を迎えた。

 広さは約800平方メートル。10年近く前に地域住民が球根を植えた。秋の彼岸の頃になると毎年、赤いじゅうたんのように咲き広がる。

 ヒガンバナは人里に近い所に群生する多年草。昔、中国から渡来したものが広がったといわれる。30~50センチの花茎を伸ばし、赤色の花を輪状につける。

 都のいにしえ人たちは、浄土を求めて熊野へ詣でた。稲葉根王子は熊野九十九王子の中でも特に格式の高い五体王子の一つであり、王子の前を流れる富田川は、熊野の霊域に入る前の重要な水ごり場とされた。

 ヒガンバナの別名・曼珠沙華(マンジュシャゲ)は、仏教でいう天上に咲く花の名前である。東の山並みから姿を見せた太陽に照らされたヒガンバナの群生は神秘的で、この世のものとは思えなかった。
(牧康宏)
=随時掲載

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