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「宇宙」のアプリ開発 串本でプログラミング競う

NASAのデータを使ってアプリの開発に取り組む高校生ら(和歌山県串本町潮岬で)
NASAのデータを使ってアプリの開発に取り組む高校生ら(和歌山県串本町潮岬で)
 和歌山県串本町の潮岬青少年の家で18~20日、米航空宇宙局(NASA)の公共データを使ったアプリケーションの開発を競うイベントがあった。小学生から一般まで県内外の約50人が参加し、プログラミングによって「宇宙」に関係するアプリを作った。


 NASAが2012年から主催する「Space Apps Challenge(スペース アップス チャレンジ)」。定められた時間内にプログラミングの成果を競う「ハッカソン」という形式で毎年開かれている。今回は国内10会場を含め、世界各地で同時に開催された。

 串本町では2021年、民間初の小型ロケット発射場の設置が予定されている。「ハイテクな町の雰囲気をつくりたい」と、町内に住む宮内隆行さん(53)が実行委員長になって県内で初めて開いた。県と串本町の後援。審査員は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の衛星システム開発統括や大学教授らが務めた。

 県内の高校からは、県の事業「きのくにICT教育」でエンジニアの宮内さんらからプログラミングの講座を受けている田辺、桐蔭、向陽の生徒のほか、串本古座、海南、和歌山信愛の生徒が参加。県外からは、国内のプログラミングコンテストで受賞歴がある高校生らが参加した。

 参加者は3~5人のチームを組み、NASAが公開するデータを使って「海」「月」「惑星」などのテーマに沿ってアプリの開発に取り組んだ。初日は宮内さんら講師が県内の高校生にアプリ開発の基礎を教え、各チームが泊まり込みで作業をした。

 串本古座高校3年の萩﨑貴士君(18)は田辺高校のメンバーとチームを組み、日食や流星群などの現象が分かりやすく表示されるスマホアプリの開発に取り組んだ。萩﨑君は「難しいけど、作りたいものを作れた時は楽しいと思う。これからアプリ開発を趣味にしたい」と話した。

 2日目は各グループで開発したアプリを発表。使いやすさや発想などが審査された。

 大阪市の小学6年生、村馬弘一君(12)は参加者の中で最年少。今回は国内トップレベルの高校生とチームを組み、自分が考えた星座を作るアプリを開発し、NASAに送る優秀作品(1点)に選ばれた。村馬君は「将来は世界に通用するシステムを作りたい」と話した。

 宮内さんは「この分野では子どもの方が優れていて、話をしていても楽しい。今後も地元でITの人材を育てるため、プログラミングに興味のある子どもが参加するイベントを開いていきたい」と話している。

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