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古道歩きに心の準備OK 外国人が写経や座禅体験

興禅寺本堂で座禅を組む外国人(和歌山県上富田町市ノ瀬で)
興禅寺本堂で座禅を組む外国人(和歌山県上富田町市ノ瀬で)
 和歌山県上富田町市ノ瀬の興禅寺(だるま寺)で8日、外国人の男女7人が写経や座禅といった日本の伝統文化を体験した。参加者は「古道を歩く前に心の準備ができた」と喜んだ。9日からは熊野古道を歩き、5日間かけて熊野那智大社(那智勝浦町)まで行く。


 「外国の人と日本の素晴らしい文化を共有し、交流を深めたい」と海外在住経験がある田辺市あけぼの、岡崎翔子さん(31)が知人の吉田耕司さん(65)=市ノ瀬=に相談。吉田さんが代表を務める任意団体「DARUMA Club」が協力した。

 岡崎さんはワーキングホリデー制度を利用してカナダとオーストラリアにそれぞれ1年間住んだ。その時知り合った人たちに呼び掛け、カナダ、アメリカ、トルコ、オーストラリアの20~40代の男性4人と女性3人が参加した。

 興禅寺では写経と座禅を1時間ずつ体験し、熊野古道と神仏習合について吉田さんから話を聞いた。昼食時には地元食材を使った山菜ランチに舌鼓を打った。

 古道歩きに座禅体験を取り入れたことについて岡崎さんは「熊野古道の魅力は大きく、歩くだけの目的で来られる人も多い。一方、海外では座禅や瞑想(めいそう)の良さも見直されていて、体験希望者は少なくない。京都では体験できる場があるので、この熊野の地でも体験できたらいいなと思った」と話す。

 参加者は「心を落ち着けることができた」「集中して写経したので完成時に充実感があった」などと笑顔だった。吉田さんは「上富田の良さを体験してもらえるのはありがたい。要望があれば積極的に協力したい」と話している。

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