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太地沖で深海ザメ「ラブカ」釣れる 串本海中公園に搬入

串本海中公園水族館の水槽で泳ぐラブカ(16日、和歌山県串本町有田で)
串本海中公園水族館の水槽で泳ぐラブカ(16日、和歌山県串本町有田で)
 和歌山県串本町有田の串本海中公園水族館に16日、深海に生息するサメの一種「ラブカ」が搬入された。同館は「生きた状態で見られるのは珍しいが、深海魚を飼育する水槽がなく、数日で死んでしまうだろう」と話していたが、17日午前に死んだ。

 持ち込まれたラブカは、体長1・2メートルの雄。那智勝浦町浦神の釣り船「たいし丸」の船長、向畑大志さん(44)が16日午前11時ごろ、太地町沖の水深550メートルで釣り上げた。「アコウダイを狙って釣りをしていたら、見たことがない、サメのようなよく分からない魚が釣れたのでびっくりして、串本海中公園に連絡した」と話している。

 ラブカは水族館の水槽に入れられると、底に頭を付けた状態で泳ぎ、底ではっていたナマコにかみついたりしていた。同館が熊野灘で捕獲されたラブカを確認したのは、約30年ぶりだという。

 ラブカは、原始的なサメの特徴があることから「生きた化石」ともいわれている。体長は2メートルほどになり、水深500~千メートルの海底に生息する。世界に広く生息し、日本では相模湾や駿河湾などで見られるという。詳しい生態はほとんど分かっていない。
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