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聖地巡礼バス、年間4千人突破 高野山と熊野結ぶ

高野山と熊野を結ぶ「聖地巡礼バス」
高野山と熊野を結ぶ「聖地巡礼バス」
聖地巡礼バス利用者
聖地巡礼バス利用者
 世界遺産の高野山と熊野を結ぶ「聖地巡礼バス」の年間利用者数が2019年度、初めて4千人を突破した。特に外国人の利用者数が前年度比1・2倍となり、日本人の利用者数を上回った。和歌山県内の二大聖地を周遊する公共交通機関として、定着してきている。

 聖地巡礼バスは、4~11月に南海りんかんバスと龍神自動車が運行。田辺市や高野町など関係4自治体やJR西日本和歌山支社、南海電鉄でつくる推進協議会が運行を支援している。

 16年度までは行楽シーズンを除き土日曜や祝日限定の運行だったが、17年度からは毎日の運行に変更した。

 利用者数は17年度が3212人、18年度が3829人、19年度が4017人と年々増加している。春と秋が多く、特に11月は全体の約2割に当たる785人が乗車した。

 増加の要因は、外国人の利用が増えていることが大きい。17年度が1115人、18年度が1683人、19年度が2056人と着実に増え、19年度は初めて日本人の利用者数を超えた。

 外国人の場合はインターネットでの予約が多く、田辺市熊野ツーリズムビューローを通じての予約も増えている。

 推進協議会のホームページは、英語やフランス語、ドイツ語、スペイン語など9言語に対応。海外の利用者向けにインターネットを通じた広告も出すなど、認知度向上のための取り組みを続けている。

 田辺市観光振興課は「これまでの地道な広報活動が徐々に浸透してきた。国内最大級の外国人向け日本情報サイトで2020年に訪れるべき観光地として熊野地方が1位に選ばれるなど、紀伊半島はいま注目されている。今後も周知に力を入れていきたい」と話している。

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