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田工高3年生が好成績 全国防災作文で酒井さんら、和歌山

日本防災士会会長賞を受賞した田辺工業高校の酒井建輝さん(前列中央)と、防災の課題研究に取り組んだ機械科の3年生
日本防災士会会長賞を受賞した田辺工業高校の酒井建輝さん(前列中央)と、防災の課題研究に取り組んだ機械科の3年生
 災害への備えを考える、2024年度「全国子ども防災作文コンクール」(実行委員会主催)で、田辺工業高校(和歌山県田辺市市あけぼの)3年、酒井建輝さんの作文が日本防災士会会長賞に、同校が優秀学校賞に選ばれた。

 コンクールは、災害時に子どもたちが自らの命を守るために考えて行動する力を育むことを目的に、全国の小中高生から作品を募って開催されている。全応募作品の中から、各学年1人ずつの最優秀賞(12人)のほか、毎日新聞社賞(4人)、日本防災士会会長賞(4人)、審査員特別賞(3人)、優秀学校賞(25校)などが選出され、昨年12月にオンラインで表彰式があった。

 酒井さんは「避難生活体験を通して」と題し、夏休み中に田辺工業高で3日間の避難所生活を体験した際の気付きや、考えの変化をまとめた。物資や環境整備のほかに、娯楽やストレスを発散する場がなかったり、知り合いがおらず孤独を感じる人がいたりして「精神的な疲れとそのケア」を考える必要があることなどを記した。

 酒井さんは「賞はびっくりしたが、文を書くのは楽しかった。全員での話し合いでも、災害前の個々の防災意識を高めることが大切との答えが出た。家での備えを充実させ、卒業後の1人暮らしでも可能な対策をすぐにしたい」と話した。

 同校では、機械科3年の7人(酒井さんも含む)が「防災と消防設備」をテーマに課題研究の授業に取り組んでいた。コンテストには7人全員が防災や消防に関する内容で応募し、メンバーの玉井玄海さんの作文も優秀賞に入った。

 優秀学校賞に選ばれたことについて、避難所体験で所長を務めた楠本竜也さんは「1年間みんなで研究してきた内容を誇らしく思う。全員が作文という形で、思いや考えを書けたことも良かった」と話し、他のメンバーも「全員の頑張りがあってこそ」「学校賞をもらえて良かった」と喜んだ。

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