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ひょう害 47億円超 梅に大打撃、過去10年で最大、和歌山

ひょうが当たって、傷が目立つ梅の実(和歌山県みなべ町東本庄で)
ひょうが当たって、傷が目立つ梅の実(和歌山県みなべ町東本庄で)
 和歌山県は18日、今月降ったひょうや突風による農作物などの被害額が、計47億2820万円(17日時点)に上ると発表した。紀南地方を中心に梅やウスイエンドウに傷が付くなどした。過去10年で一つの災害による農作物被害額としては最大となった。


 県農林水産振興課によると7日時点では、6日に降ったひょうの被害額が田辺市とみなべ町の梅で2億6379万円だったとしていたが、その後、11、14、15日にもひょうが降った。それらの被害も含めて改めてまとめた結果、被害地域や額が増えた。

 最も被害が大きい農作物は梅。日高川町、印南町、みなべ町、田辺市、上富田町、白浜町、すさみ町、串本町の4231ヘクタールで落果したり傷が付いたりし、47億1241万円の被害となった。ウスイエンドウは、日高川町とみなべ町の12ヘクタールで傷が付き、1143万円の被害となった。そのほか、突風でスターチスやスイカ、イチゴ、梅干し用などのビニールハウス本体や被覆資材が破損する被害が、有田市、御坊市、田辺市で16棟、436万円あった。

 2015年以降では一つの災害による農作物被害額として、18年9月の台風21号による被害が29億5千万円と最も大きかったが、今回はそれを上回った。

 同課は、今回、被害が大きくなった要因について、6日や14日に降ったひょうの粒が大きく、14日は広域的に降った。ひょうが当たって傷が付くだけでなく、実そのものが落とされるような状況もあったことや、葉がまだ茂っていない時期に降ったことなどを挙げている。

 昨年3月にもひょうによる被害はあったが、暖冬の影響などから着果数が少なかった。今年は昨年よりは実がついていたことも、被害額の上昇につながったとみている。被害調査は継続しており、被害額は変わる可能性があるという。

 同課は「これだけ大きな被害が出ており、被災した農家への支援策を検討している。何とかしたい」と話している。

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