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工作で学び深める 串本古座高・宇宙探究コース、和歌山

工作して物をつかめるのか試す生徒(和歌山県串本町串本で)
工作して物をつかめるのか試す生徒(和歌山県串本町串本で)
 串本古座高校(和歌山県串本町串本)の宇宙探究コースが2年目を迎え、さらに学びを深めている。23日は2年生5人が「宇宙航空工学」の授業を受け、工作を通して宇宙で活躍する技術を学んだ。

 2年生は、宇宙航空工学(2単位)や、天文について学ぶ「宇宙観測と利活用」(2単位)、宇宙に関連した商品開発などを行う「宇宙ビジネス探究」(1単位)の3科目の授業が計画されている。

 この日は宇宙航空研究開発機構(JAXA)での勤務経験がある藤島徹教諭が、国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」で使用されているロボットアームがどのようにして物体をつかむのかを教えた。

 生徒は賞状を入れる筒と3本のひもなどを使い、ロボットアームの先端と構造が似たものを工作。筒を回すと内部でひもが交わり物をつかむ仕組みで、生徒はペンを持ち上げ驚いていた。

 藤島教諭はさらに、宇宙ではシンプルで壊れにくいことが重要であること、世の中のために役立つ技術を生み出すための学びが工学であることを生徒に伝えた。

 渡部拓宙さん(16)は「宇宙で使われている物は複雑だと思っていたが、思っていたよりもシンプルな作りだった。ひもと回す力だけで重い物を持ち上げることができるという発想がすごいと思った。2年3年ではもっと深いところまで学べるので楽しみ」と話した。

 藤島教諭は「回すということが物をつかむということにつながるとは生徒は誰も思っていなかった。驚きがあって良かった」と語った。

 宇宙航空工学の授業では今後、缶サットを制作してミッションの達成に向けて取り組んだり、飛行機の羽がどういった仕組みで飛ぶのか学んだりするという。
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