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小中学校の入学・始業式延期 教員説明会でコロナ感染者

新型コロナウイルスに関する相談窓口
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 和歌山県の田辺・西牟婁の各市町教育委員会は30日、4月8日に予定していた小中学校の入学式と始業式を13日に延期すると発表した。管内の小中学校に今春から任用される教員を対象にした県教委の説明会で、出席者に新型コロナウイルスの感染者がいたことが分かったためで、再開していた部活動も中止する。


 一方、30日深夜、この説明会に日帰りで出席していた徳島県・徳島保健所管内に住む20代の男性が新たに新型コロナウイルスに感染したことが判明した。徳島県によると、30日に和歌山県から濃厚接触者として調査の依頼があり、徳島県の医療施設で検査した結果、ウイルスの感染者と確定したという。

 説明会の出席者によると、説明会は田辺市高雄1丁目の市民総合センターで3月27日にあり、125人が出席した。最初に感染が分かった田辺保健所管内の20代男性は30日に入院した。徳島県内の患者は37・5度の発熱症状があるという。

 こうした事態を受けて、和歌山県は説明会の参加者全員を2週間の自宅待機とし、経過を観察している。中には担任を予定している教員もいるという。

 さらに、田辺・西牟婁の各小中学校は4月8~10日を臨時休業し、始業式は集団で集まらないように配慮、入学式も必要最小限の人数と内容で開催する。上富田町は給食を5月1日まで停止し、ゴールデンウイーク明けから再開する予定。

 3月25日以降に再開していた部活動は、感染予防のため再び中止する。

 31日の離任式、修了式(田辺市の一部の学校)は中止。修了式を中止した学校では、家庭訪問などによって修了証を渡す。

 保育所、幼稚園、学童保育所は感染予防対策をしながら通常通り開園する。

 27日の説明会では、出席者一人一人が県教委の幹部から辞令を交付され、同じ日に赴任予定の学校を訪問した。説明会の会場と出席者が訪問した学校はすべて、男性の感染が判明した30日に消毒した。

 県は感染男性の行動歴、濃厚接触者を調査中。説明会で感染男性と面談した県教委職員と赴任先の教職員ら計6人については、接触者として検査するほか、説明会参加者に体調変化があれば対応するという。

 会場となった田辺市の真砂充敏市長は「今後も情報収集、情報発信に努めるので、市民の皆さまには正確な情報に基づく冷静な対応をお願いしたい。手洗いや咳エチケットをすることに加え、換気が悪く多くの人が密集し、近距離での会話や発声が行われる場は避けるなど、感染予防に協力してほしい」とのコメントを出した。

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