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挑花作り大詰め 本宮大社例大祭、一般参列は自粛を

例大祭に向けて挑花作りに取り組む女性たち(3日、和歌山県田辺市本宮町渡瀬で)
例大祭に向けて挑花作りに取り組む女性たち(3日、和歌山県田辺市本宮町渡瀬で)
 和歌山県田辺市本宮町の世界遺産・熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の例大祭(13~15日)に向け、祭りを彩る菊の花を模した造花「挑花(ちょうばな)」作りが大詰めを迎えている。今年の例大祭について、本宮大社は新型コロナウイルスの影響で規模を縮小して営むと発表していたが、一般の参列についても「ご遠慮していただくことにした」と自粛を呼び掛けている。

 本宮大社によると、挑花は、主祭神が本宮に鎮座する際、「我を祀(まつ)るに母神をも同じく祀れ」と言われたことから、三重県熊野市にある花の窟(いわや)から母神を迎え、花を奉じるなどして祭りをするようになったことが由来。五穀豊穣や無病息災を祈る縁起物でもある。

 大社の氏子が昨年から材料を集めるなどして準備をし、敬神婦人会有志5人が年明けから作り始めた。黄や赤、白の紙をはさみで切って形を作り、花びらの部分をカミソリの刃で丸めたり、細い竹の茎を付けたりなどして、一つ一つ手作業で仕上げる。600本を用意するという。

 今年から挑花作りに参加している岸谷和代さん(83)=本宮町請川=は「新型コロナウイルスが早く終息してくれるのを願いながら、一本一本丹精を込めて作っている」と話した。

 今年の例大祭について本宮大社は、神職や神社役員だけで営むとしている。

 挑花は例年、15日の祭典後の餅投げで、参列者が拾った赤餅と引き換えに授与しているが、今年は餅投げを中止。300本を社頭で、有料で授与する予定。

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