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コロナ危機 私たちにできること(2)/田辺市医師会長 西川 哲司さん(59)/従来の考え方通用しない

 にしかわ てつじ 西川医院(田辺市高雄1丁目、内科・循環器内科)院長。日本医師会認定スポーツ医、日本医師会認定産業医。田辺市教育委員も務める。
 にしかわ てつじ 西川医院(田辺市高雄1丁目、内科・循環器内科)院長。日本医師会認定スポーツ医、日本医師会認定産業医。田辺市教育委員も務める。
 ――医療現場の状況は。

 新型コロナウイルス感染症は、最初は通常の風邪と全く区別がつきませんが急に重症化することがあります。「目の前の患者さんが明日急変したら」と思いながらも、患者さんに余計な不安感を与えないように診療に気を使っています。ただ、マスクなどの感染防御資材が全く足りていません。医師や看護師は感染のリスクを背負いながら使命感と責任感で診療しています。

 ――皆さんに気を付けてもらいたいことは。

 風邪の症状が続き、発熱や倦怠(けんたい)感がある場合は、まず保健所に相談してください。保健所から一般医療機関受診を指示された場合もまずは電話で連絡いただきたいと思います。また、糖尿病、高血圧、心臓疾患など持病のある方は感染リスクを上昇させないためにも、かかりつけ医での治療を継続してください。

 ――地域で取り組んでいることは何ですか。

 保健所、基幹病院、休日急患診療所、教育委員会、他の医師会などと連携して確実な情報収集の上、「感染症を見逃さない」「感染症を広げない」ための適切でスピード感を持った医療提供体制づくりに努めています。

 ――行政に訴えたいことは。

 現在の流れでは保健所や基幹病院の疲弊が増すばかりです。医師会もできる限りの協力をいたします。医療崩壊を来さないために感染防御資材供給はもとより、無症状者や軽症者の受け入れ先(医師や看護師による経過観察必須)を確保し、中~重症者を受け入れる感染症病床の増床、PCR検査体制の拡充、ECMO(体外式模型人工肺)などの高度救命医療機器のさらなる配備など、一刻も早く実行してください。

 新型コロナウイルス感染症に対して従来の考え方は通用しません。医療従事者の使命感や責任感だけでは国民の命を守れません。お願いします。
(聞き手は保富一成)

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