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授業再開へドキドキ 新人先生、教室で準備

指導教員の前で模擬授業をする大森美栄教諭(和歌山県田辺市目良の明洋中学校で)
指導教員の前で模擬授業をする大森美栄教諭(和歌山県田辺市目良の明洋中学校で)
 新型コロナウイルスの影響で休校中の和歌山県田辺市の小中学校が6月1日から再開する。どんな学校生活が始まるのかドキドキしているのは1年生だけではない。新人先生も「教壇デビュー」を心待ちにしている。

 「教科書の4ページを開いて。今日はカナダについてのスピーチを理解するのが目標です」。明洋中学校(田辺市目良)の新任英語教諭、大森美栄さん(22)が模擬授業を始めた。生徒のいない教室で、指導役で元英語教諭の山根千明さん(60)だけが席に着き、メモを取りながら進行を見守った。

 大森教諭は大学時代にカナダ留学をしており、自身が撮影した映像を見せながらナイアガラの滝を紹介。その後、教科書に戻って英文を読み始めた。山根さんは「実体験を交えた話は、生徒の興味を引く。導入として良かった」と講評した。

 市内の小中学校には本年度、26人の新人教諭がいる。40代の中堅教諭が不足する中、山根さんのような退職した教員が「拠点校指導教員」として、育成を支援している。

 大森教諭は「中学2年生の時、進路に悩んでいた私に寄り添ってくれた先生がいた。人と深く関われる仕事がすてきだと思い、教師を目指すようになった。生徒が自ら学ぼうという気持ちを高められる教師になりたい」と授業の準備に余念がない。山根さんは「明るく、エネルギーにあふれた先生。このまま成長していけるよう力になりたい」と話した。

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